- 著者
 
          - 
             
             久我 俊二
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般財団法人 日本英文学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 英文学研究 (ISSN:00393649)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.58, no.2, pp.169-181, 1981 
 
          
          
          
        
        
        
        D. H. LawrenceのSons and Loversは、主人公が成人するにつれての精神発達をたどった所謂Bildungsroman(教養小説)と見ることができる。本論では、川本静子氏の『イギリス教養小説の系譜-「紳士」から「芸術家」へ』で述べられている時代の推移に伴うBildung(人間形成)の目標の変化という問題を基本とし、Sons and Loversの主人公Paul Morelがいかにして目ざすビルドゥングの目標を決めているか、その経緯に見られる特質を指摘して彼の(小説の結末及びその行く末をも含めた)人生全体を考えてみたい。