著者
板東 絹恵
出版者
四国大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

思春期、青年期を対象とした分析結果から、摂食障害傾向スクリーニング尺度を作成した。この尺度は質問29項目からなり、摂食障害の特徴的パーソナリティや摂食行動より抽出された「食へのとらわれ」、「ジェンダー」、「自己肯定感」、「完璧主義」、「摂食行動」の5因子から構成されている。そして、この尺度の内的整合性および安定性、さらに構成概念妥当性について、十分な値が得られたことから、作成した尺度の信頼性と妥当性を確認することができた。
著者
後藤 修三
出版者
四国大学
雑誌
四国大学経営情報研究所年報 (ISSN:13417436)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.79-84, 2006-12-20

The 1950s were the crucial period for the economic development of Mezzogiorno. In 1950 three laws of the land reform were promulgated and the agrarian reform and modernization began to be implemented. In the same year the Cassa per il Mezzogiorno (the state fund for the South) was set up. A great number of scholars, journalists, essayists and politicians participated in the discussions of the questioni meridionali (the southern questions) and made public their opinions in magazines and newspapers. This paper aims to expatiate and examine the then current articles. They are different from the statistics or the academic researches. They convey us the enthusiasm or the desperation of the discussants who witnessed the southern situation. These articles were collected meticulously in Informazioni SVIMEZ which Associazione per lo sviluppo dell' industria del Mezzogiorno continues to publish until today since its foundation in December 1946. This paper picks up a newspaper article La industrializzazione del Mezzogiorno la facciamo onon la facciamo? (Do we implement or do we not implement the industrialization of the Southern Italy?) collected in Informazioni SVIMEZ, January 26-February 2, 1955, in order to expatiate and discuss the witness' opinion on the economic development in Mezzogiorno.
著者
細谷 洋子
出版者
四国大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

駆け引きのプロセスを楽しむカポエイラ教材の基礎的研究として、カポエイラの社会的位置づけ、カポエイラの基礎的な身体技術、練習内容の軸となるカポエイラの理念を明らかにした。その結果、カポエイラは「問いかけと応答」という行為の意味を重視することが特徴といえ、異文化間教育などにおける教材化の軸になる理念であると考察された。
著者
真鍋 俊照 MEEKS L. R. MEEKS L.R.
出版者
四国大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

日本の僧侶と尼寺の関係から、その歴史、思想を真鍋が担当、また京都と奈良、大阪に点在する尼寺の歴史・思想をローリ・ミークスがそれぞれ担当した。そのうち現存する尼門跡寺院36ヶ寺のうち平成18年度は4ヶ寺(地安寺、称名寺、霊鑑寺、宝鏡寺)を調査した。19年度、3ヶ寺(大聖寺、中宮寺、法華寺)を調査した。そして、絵画・聖教(経典、法式等).目録・工芸品・衣裳・打敷を調査・写真撮影した。そして7ヶ寺の宝物から、尼僧と男僧の儀式・法金の違い、時代性、規模、生活状態、会話状の言葉(御所ことば)の記録、伝え語りを中心に研究した。それにより、ミークスは、「女性救済に関連する問答」の実態を「菩堤心集」より調査し、平安後期(12世紀)では、旧仏教の学僧たちが女性に対して想像以上に寛容であったことを示すとし、また、女性であっても仏道修行が、入念に行われていた実態をつきとめた。さらに「菩堤心集」では、仏教界の男性中心のイデオロギーと在家者のあいだには、種々と違和感があったことを論証した。真鍋は、東国の金沢北条氏の菩提寺の金堂に伝来する文保元年(1317)の修造記述を重視して、「弥勒来迎」「壁画」が、「弥勒上生経」や「弥勒下生経」を具現した本尊「壁画」が完成した。しかしこれは表面の絵画で、裏面にも「弥勒浄土図」が描かれており、両面により、日本で随一の弥勒下生の情景が発見された。そして絵画の実証を行うため、経典と絵画化の関係、図像の礼拝の実態など北条氏と称名寺の僧侶の側の信仰の位置づけ価値感を明確にした。そして、奈良地方の尼僧が育んできた、円照寺の打敷の調査・経理も行い、京都の尼門跡寺院の違いを比較研究した。二年間で調査した資料は、86点である。