- 著者
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山田 量崇
- 出版者
- 徳島県立博物館
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2013-04-01
外傷性受精に関わる雌雄交尾器の機能と構造を把握し,得られた系統仮説に基づいて外傷性受精の進化を考察した.副交尾器の各器官の形質状態は,概ね従来の族のまとまりを支持した.雌のmesospermalege(精子の貯蔵器官)は,族レベルでさまざまな程度に変化していた.分子系統樹上の族間の系統関係は,形態では共通の祖先に由来することが強く示唆されてきたハナカメムシ族とホソナガハナカメムシ族がかなり遠縁のクレードに分かれるなど,一部形態情報と一致しなかった.