著者
許斐 亜紀 横井 克彦
出版者
愛知学泉大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

造血機構における亜鉛の作用メカニズムは不明である。そこで、亜鉛欠乏が腎臓中エリスロポエチン(EPO)濃度に与える影響について検討した。Sprague-Dawley系3週齢雄ラットを対照群(CON)、亜鉛欠乏群(ZD)、Pair-Fed群(PF)の3群に振り分け4週間飼育した。データはFisherのPLSDで統計処理を行い、有意水準は5%とした。血中EPO濃度はCONに比べZDが有意に低値を示し、PFが低い傾向を示した。腎臓皮質中EPO濃度はZDがPFに比べ低値を示し、有意差は見られなかった。PFはCONに比べ高い値を示した。腎臓髄質中EPO濃度には差は見られなかった。
著者
白木 通
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.155-169, 2000-06

中国は八十年代以降,国内改革-社会主義計画経済から市場経済へ,対外開放-自力更生型国家社会から国際的資本主義市場経済への積極的参入へ,いわゆる改革開放政策を急速に推し進めてきた。それによって社会のあらゆる分野に激しい変化がもたらされた。いま新しいものが次の新しいものにとって変わられ,古いものが新たな装いで現れる。人々は自ら望んで,あるいは迫られて新しい事態に対応し,または巻き込まれて生活している。今までの仕事を捨てたり失ったりして,新種の仕事に従事する人。従来の生活様式が死滅しつつあるかに見える一方で,高度の消費生活が都市から農村へと浸透しつつあり,その中で様々に行動する人。言葉もこの人々の生活と意識から次々と生まれては,あるものは生き延びあるものは消えていくようだ。別掲の資料は,形態索{人}を後置成分として含む合成語"〜人"とその関連語"〜商""〜工""〜客"のうちいわゆる新語を,それぞれアルファベット順に整理したリストである。ここでの新語とは『現代漢語詞典』83年版を再編集した『倒序現代漢語詞典』87年版(『倒序』87と略す)以後刊行された新語流行語辞典等に,新語あるいは新しい意味を獲得した語として掲載された語,および『現代漢語詞典』96年版(『現漢』96と略す)に新しく収録された語から採録したものである。もとより十分に網羅されているとは言い難く,新語ということの性質からしても不正確さは免れがたい。諸氏のご教示を得て充実,訂正につとめたい。本稿はこれらの新語を材料に現代中国語の造語の特徴の一端を明らかにすることを目的とする。
著者
梅里 迪正
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.219-220, 1992-09
著者
菅野 正彦
出版者
愛知学泉大学
雑誌
愛知学泉大学コミュニティ政策学部紀要 (ISSN:13447939)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.83-97, 2003-12

ボエティウスはローマの貴族の家庭に生まれたが,陰謀を働いた廉でパヴィアの牢獄に幽閉された。処刑されるまでの間に牢獄の中で書いたのが,この有名な『哲学の慰め』である。「思いを深く真理探究に致す者は/また岐路に迷うことを欲しない者は/心眼の光りを自己自らの中に向けよ」(III. m. 11. 1-3)と述べているように,獄中で筆を進める彼の精神力と記憶力の強靱さに今更ながら驚かされる。学問を中途で放棄するな,真摯な情熱を抱けと後世の人々を励まし,知の追求と神の愛こそ人間の真の幸福の源泉と明言する。神の叡知,即ち神の摂理(Providence)を解するために,可能な限り頂上に登らなければならない。行動を引き起こすのは,意思と力である。