著者
井上 一彦 山口 一郎 佐藤 勉 野村 義明
出版者
鶴見大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

原発事故の汚染の成人への影響を調べるために, 本研究に賛同が得られた全国歯科診療所施設に資料(研究計画説明書,同意書)と収集ビンの配布を実施し,ヒト第三大臼歯を収集継続中である(約300本,令和2年7月31日現在).今回,新たに原発事故作業所等(経験者含む)も収集場所に加えた.これらの方法により,日本人永久歯(特に第三大臼歯)を収集し, 生年別,地域別(特に被災地及び原発事故作業従事者及び経験者)の成人永久歯への放射性核種(90Sr,238Pu,239+240Pu,134Cs,137Cs)の蓄積を明らかにし,乳歯や既存のデータ等,被災地域土壌,被災牛の汚染された歯のデータと比較検討する.
著者
豊島 義博 野村 義明 安田 登
出版者
一般社団法人 日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.134-142, 1995-08-31 (Released:2011-06-07)
参考文献数
10

1994年1月から1995年4月まで東京都内3ヵ所の診療施設で脱落を主訴として来院した患者の脱落歯の観察調査を行った。調査歯数342件について脱落物の分類を行い、そのうち289歯について統計的な分析を行った。調査歯の61.6%に2次齲蝕が生じていた。2次齲蝕を生じると思われた要因をそれぞれ2×2表にまとめカイ二乗検定をおこなった。その結果カリエスアクティビティ、セメント、処置医院、歯髄の有無、脱落物の種類に相関が認められた。このうちカリエスアクティビティは、脱落歯以外の齲蝕歯の有無をもって判定した。従来鋳造修復歯に生じる2次齲蝕は、修復物の不適合などが原因と言われていたが、本調査によりカリエスアクティビティとセメントが大きな病因であると考えられた。今後はセメントのもつどのような機能が齲蝕と相関するか、検討する必要がある。
著者
豊島 義博 野村 義明 安田 登
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.134-142, 1995

1994年1月から1995年4月まで東京都内3ヵ所の診療施設で脱落を主訴として来院した患者の脱落歯の観察調査を行った。調査歯数342件について脱落物の分類を行い、そのうち289歯について統計的な分析を行った。調査歯の61.6%に2次齲蝕が生じていた。2次齲蝕を生じると思われた要因をそれぞれ2×2表にまとめカイ二乗検定をおこなった。その結果カリエスアクティビティ、セメント、処置医院、歯髄の有無、脱落物の種類に相関が認められた。このうちカリエスアクティビティは、脱落歯以外の齲蝕歯の有無をもって判定した。従来鋳造修復歯に生じる2次齲蝕は、修復物の不適合などが原因と言われていたが、本調査によりカリエスアクティビティとセメントが大きな病因であると考えられた。今後はセメントのもつどのような機能が齲蝕と相関するか、検討する必要がある。
著者
西辻 直之 古藤 真実 福澤 洋一 矢吹 義秀 上谷 公之 久保 宏史 吉野 浩和 長井 博昭 中曽根 隆一 矢島 正隆 岡田 彩子 有吉 芽生 曽我部 薫 菊地 朋宏 宮之原 真由 山田 秀則 村田 貴俊 野村 義明 花田 信弘
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.89-93, 2017

<p> (公社)東京都港区芝歯科医師会は,JR新橋駅西口SL広場において,事前の告知や当日の呼びかけに応じた成人男女250名を対象に,「歯周病予防のための新唾液検査事業」を5年間にわたり4回実施した.事業目的は,歯周病のスクリーニング可能な唾液検査の受診を契機に,受診者の歯周病への理解を促し,検診の重要性を啓発することである.</p><p> 各受診者から採取した唾液を用いて生化学検査を行い,結果を受診者に郵送した.また,事後アンケートを実施し,「受診したきっかけは何か」,「唾液検査は簡単か」,「唾液を採取することに対して抵抗があるか」,「次回の検査も受けたいか」,「検査結果票はみやすいか」,「検査結果をみて歯科を受診するか」,「検査結果をみて歯周病について関心が深まったか」の7項目への回答を求めた.</p><p> 事後アンケートで回答者(回収率;年平均22.1%)の9割が選択した項目は,「この検査が簡単だと感じた」,「次回も受けたいと思う」および「検査により歯周病に興味をもった」であった.以上より,唾液検査は歯周病への関心を高めるとともに,受診契機の一要因となることがわかった.</p>
著者
山田 秀則 花田 信弘 野村 義明 今井 奬
出版者
鶴見大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

Corynebacterium matruchotiiはバイオフィルムの石灰化に重要な役割を果たしている。しかし、C. matruchotiiと歯石沈着の関連における疫学調査や臨床データが少ない。その理由は、C. matruchotiiの簡便な検出方法が存在しないためである。本研究では、C. matruchotiiの簡便な検出方法の確立を目指した。C. matruchotiiの分子疫学調査に利用できる比較的安価で特異的な抗原を抽出した。C. matruchotiiのカルシウム結合タンパク質は20種類存在し、そのタンパク質の多くは酸性タンパクであることが明らかとなった。