著者
牧 千亜妃 菅野 淑江
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部看護学科
雑誌
東北文化学園大学看護学科紀要 = Archives of Tohoku Bunka Gakuen University Nursing (ISSN:21866546)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.19-25, 2016-03

2012 年の厚生労働省の地域保健対策の推進に関する基本的な指針改定により、「地域保健対策推進に当たっては、地域のソーシャル・キャピタルを活用し、住民による共助への支援を推進すること」との記述が追加された。そのキーワードであるソーシャル・キャピタル(社会関係資本)という概念は、社会あるいは集団に属しながら生活していく上において、必要で大切な人々の関係性(きずな)に着目した概念である。健全な集団・社会を考えた時、それに属する人々がその集団・社会に信頼を寄せているか。互いにゆずりあいの精神で共助の関係が維持されているか。良好なコミュニケーションネットワークが築かれているかが大切である。すなわち「社会への信頼」「互酬性の規範」「ネットワーク」と言った社会組織が本来持っている特性を抽出して人々の協調行動を活発化し、社会の効率性を高めるものとして定義された。その概念と生まれてきた背景及び、ソーシャル・キャピタルの意義について論じる。
著者
齋藤 真人 渡邊 隆夫
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部看護学科
雑誌
東北文化学園大学看護学科紀要 = Archives of Tohoku Bunka Gakuen University Nursing (ISSN:21866546)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.3-10, 2018-03-31

超音波検査は非侵襲的かつリアルタイムに患者の身体情報を収集できるアセスメント機器である。フィジカルアセスメントや看護ケアを行う際のツールとして超音波検査は画像で評価をおこなうことから情報の客観性が高く、患者に対して無侵襲かつ経時的に評価が可能である。さらには必要な情報を可視化できる点で非常に有用である。患者に接する時間の多い看護師にとって超音波検査は聴診器とならび臨床業務の補助器具として有用性が高い機器である。大学院教育で超音波検査について系統的に学習する診療看護師が看護学領域での超音波検査の活用をリードしていくことで臨床看護にとって超音波検査が身近な存在となりえる可能性が示唆された
著者
鈴木 秀樹 藤本 幸三
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部看護学科
雑誌
東北文化学園大学看護学科紀要 = Archives of Tohoku Bunka Gakuen University Nursing (ISSN:21866546)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.41-50, 2017-03-31

看護学科2年次学生の「日常生活援助実習」の履修後において、看護の観かた、捉え方を明らかにすることを目的とし、Kohonenの自己組織化マップを用い分析を行った。その結果、36語8クラスターで構成され、[実習後の初期の看護観形成][看護ケアの熟考][看護に対する内省と新たな認識][看護の対象者への理解の深まり][看護に関する見識の広がり][看護の意味づけ]の6カテゴリーが抽出された。看護実践の経験の中で学生は、内省すると共に患者の背景を捉え、ケア提供の必要性への気付きが示唆され、患者との信頼関係を構築する上でのコミュニケーションスキルの重要性を十分に認識したと考えられた。実習後の看護観形成において、学生のレディネスと学生を支援する教員の力量が影響すると推測され、学内での学修と実践の場で体験したことを有機的に結びつける等、教育支援体制の構築にあたっての考慮すべき点について、いくつかの示唆が得られた。