著者
嶋田 茂
出版者
産業技術大学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

スマートフォンやタブレットPC等モバイルディバイスの普及とWi-Fi 等の高速無線通信網の発達により,移動カメラで撮影された映像を共有するサービスが提供されるようになってきた.本研究ではこれらのサービスを,より高品位の親密なコンテキストとして提供するための技術を開発することを目的とした.UGC(User Generated Contents)形態で集積される映像データを高速にデータベース化し,時空間条件からコンテキストとして提供するまでのシステムを実現するために,次のような課題の検討を行った.(1)時空間条件検索に適合したデータベース構造,(2)ストリームデータ処理系の導入による映像データベースの高速構築方式,(3)プライバシー保護コンテキストサービスのための画像処理方式,(4)通信環境に依存したスケーラブルな映像配信方式.そして,これらの技術を統合した新たなコンテキストサービスシステムを開発し,その有効性を確認した.
著者
安藤 昌也
出版者
産業技術大学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、家庭環境で使用される家電製品などのインタラクティブ製品の製品評価が、どのような心理的構造によって行われるかを明らかにした。研究の結果、ユーザの製品操作の自己効力感と製品関与が製品評価に強く影響していることが分かった。また、長期利用の間には評価されるポイントが徐々に変化し、使用後1カ月では「ユーザビリティ」が、半年程度では「使う喜び」を感じるかどうかが評価の中心であることが示され、その評価は製品関与が強く影響していることが分かった。
著者
吉田 敏 小山 登 福田 哲夫
出版者
産業技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

成果の要点は、これまで工学をはじめとした作り手側の領域において軽視されてきた機能面に着目し、使い手視点によって最終的に社会の中で生み出される内容による製品評価の基礎的な考え方を提示することができたことである。製品は何らかの目的に基づいてつくられるが、それは何らかの使い手の要望を実現することである。今回の研究では、工学をはじめ、デザイン学や経営学の学術領域をまたぐ議論が実施でき、総括的な評価軸についてさまざまな議論が行われてきた。その中で、使い手が使用を通して発生させる機能が、設計者が考える機能とまったく異なり、そこに重要な視点がある可能性を得て、新たなる評価軸の可能性を得るに至った。