著者
埴淵 知哉 山内 昌和
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.14-29, 2019 (Released:2019-01-29)
参考文献数
28
被引用文献数
4 1

近年,国勢調査の「不詳」増加が懸念されている.本研究は,国勢調査の調査票未提出に関連する諸要因を明らかにし,データの補正や解釈,あるいは将来の調査改善に役立つ情報の獲得を目的とした.インターネット調査により収集された,国勢調査の回答状況を含む個票データの分析から,若年層や未婚者,単身世帯,短期居住者などが未提出になりやすく,特に年齢が未提出発生の基本的な関連要因であることが示された.また,大都市圏居住者において未提出が生じやすいこと,プライバシー意識は予想に反して未提出に結び付いていないこと,国勢調査の理解度が年齢とは独立して未提出に関連していることなども明らかになった.国勢調査データを地域分析に利用する際には,これらの偏りがもたらす疑似的な地域差・地域相関の可能性に留意するとともに,将来の国勢調査では,年齢層を問わず調査結果の利用・公開方法を広く周知していくことの重要性が指摘された.

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外部データベース (DOI)

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@2C1Pacific おそらく未婚と離婚の比率は過小評価されています インターネット調査により収集された,国勢調査の回答状況を含む個票データの分析から,若年層や未婚者,単身世帯,短期居住者などが未提出になりやすく,特に年齢が未提出発生の基本的な関連要因であることが示された. https://t.co/z7vcgNyele
ホットな話なので,多くの人に読んでいただきたい。 J-STAGE Articles - 国勢調査「不詳」発生の関連要因―インターネット調査を用いた未提出者の分析― https://t.co/rS0wgIQcfG
国勢調査の不詳の発生要因ついては、https://t.co/HHsFjqIQvB
【E-journal GEO掲載論文】埴淵知哉・山内昌和 2019.国勢調査「不詳」発生の関連要因―インターネット調査を用いた未提出者の分析―,E-journal GEO 14(1),14-29.https://t.co/XvcJZ0vD5T
埴淵 知哉 + 山内 昌和 (2019) _E-journal GEO_ 14(1):14-29 / “国勢調査「不詳」発生の関連要因―インターネット調査を用いた未提出者の分析―” https://t.co/F6Kx1KL7zv #Japan #statistics #method

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