著者
下方 浩史 安藤 富士子
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.195-198, 2012 (Released:2012-12-26)
参考文献数
5
被引用文献数
11 14

サルコペニアは高齢者の日常生活機能を低下させ,健康長寿の障害となる.われわれは無作為抽出された地域在住中高年者コホートのデータを使用して,日常生活機能と筋力,筋量との関連について検討した.男女ともに40歳以降,握力,下肢筋力は年間約1パーセントずつ低下していた.どの年代でも男性は女性よりも筋力が強く,80代の男性の筋力は40代の女性の筋力にほぼ等しかった.筋力の低下は女性の日常生活機能により大きな影響を与える可能性がある.一方,四肢の筋量は男性では加齢とともに低下するが,女性では加齢による低下はほとんどなかった.このことは女性では筋肉の量的な変化よりも,質的な変化が問題になっていることを示している.日常生活機能は筋肉のパフォーマンスの影響を受け,握力と歩行速度で推定することが可能であった.高齢者の脆弱を予防するためには,これらの評価によりハイリスクの集団を見つけることが重要であろう.

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AWGS2019にどうやら下腿周囲長が使用されるのだとか・・・。臨床にいる者としては簡単に評価できれば多くの人に実施できるのでありがたいですね。ちなみに下方先生が以前日本人のデータを用いて下腿周囲長を用いたサルコペニア簡易基準案に関して論文を出しています。 https://t.co/hVXfWJx5Js
下方浩史、安藤富士子.サルコペニア―研究の現状と未来への展望―1.日常生活機能と骨格筋量、筋力との関連.日老医誌2012;49:195-8. 下記HPで全文PDFで見ることができます。 https://t.co/j65jEbCg5d

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編集者: Firyo1
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