著者
伊藤 慎悟
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.97-110, 2006-02-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
28
被引用文献数
3 3

本研究では,横浜市において1960年代後半に開発された住宅団地を対象とし,人口高齢化に差異が生じるかを検証した.その結果として,1975年という開発間もない時期に,すでに年齢構成に差異がみられた.そこで本研究は,住宅形態ごとに四つに類型化し,高齢化の進展状況を比較した.1975年は持家率の高さが居住者の年齢や,その偏りに影響を及ぼすことが判明した.しかし,1985年になると持家率にかかわらず公団・公社の共同住宅において居住者がかなり入れ替わり,居住者年齢の偏りは大幅に緩和された.一方,公営の借家住宅ではこの偏りがあまり緩和されず,中高年層の転入もあって急激に高齢化が進展した.戸建て住宅も同様に高齢化の進展が著しく,公営の借家住宅と戸建て住宅の中には,2000年時点で,高齢人口比率が30%を超えた地区も出ている.

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (7 users, 8 posts, 8 favorites)

シェアした研究のように、高齢化が進む横浜市の郊外団地。 いま、ローカルグッドヨコハマでグラウンドファンディングを展開しているNPO法人カプカプは. そんな団地の1つ、旭区ひかりが丘団地の一角にあります。... https://t.co/x3oLpzqWGJ
【地理学評論掲載論文】伊藤慎悟 2006.横浜市における住宅団地の人口高齢化と年齢構成の変遷,地理学評論79,97-110.https://t.co/zAjx6TV6ms

収集済み URL リスト