著者
森 安仁 上羽 瑠美 橘 澄 佐藤 拓 後藤 多嘉緒 藤巻 葉子 二藤 隆春 山岨 達也
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.120, no.7, pp.932-938, 2017-07-20 (Released:2017-08-18)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

歯ブラシによる口腔・咽頭外傷は小児に多く, 外力の加わる方向により深頸部や頭蓋内を損傷する可能性がある. 当院で入院加療を行った4症例を報告する. 症例1は咽頭後壁の受傷翌日に発熱と呼吸障害を来し, 深頸部・縦隔の気腫と周囲への感染を認め人工呼吸管理を要した. 3症例は口腔内の創傷が軽微だったが, CT で全例に気腫を認めた. 症例2は左副咽頭間隙を中心とした気腫, 症例3は咽後間隙上方に気腫と腫脹, 症例4は右顎下部から副咽頭間隙に気腫と腫脹を認めた. 全例が抗菌薬による保存的治療で治癒したが, 歯ブラシ外傷では局所所見が軽微な場合でも異物遺残や気腫, 深部感染の可能性に留意し, CT などの画像評価を行うべきである.

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歯ブラシ外傷による重篤な合併症については多数の報告があります https://t.co/L3lrXzvNqO
@ytrh0901 @abkatugogo どちらかと言うと、咽頭後壁にささることが有名かと思います。 https://t.co/DqnC86xI7s

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