著者
平山 るみ 楠見 孝
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.186-198, 2004-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
19
被引用文献数
50 48 11

本研究の目的は, 批判的思考の態度構造を明らかにし, それが, 結論導出過程に及ぼす効果を検討することである。第1に, 426名の大学生を対象に調査を行い, 批判的思考態度は, 「論理的思考への自覚」, 「探究心」, 「客観性」, 「証拠の重視」の4因子からなることを明らかにし, 態度尺度の信頼性・妥当性を検討した。第2に, 批判的思考態度が, 対立する議論を含むテキストからの結論導出プロセスにどのように関与しているのかについて, 大学生85名を用いて検討した。その結果, 証拠の評価段階に対する信念バイアスの存在が確認された。また, 適切な結論の導出には, 証拠評価段階が影響することが分かった。さらに, 信念バイアスは, 批判的思考態度の1つである「探究心」という態度によって回避することが可能になることが明らかにされ, この態度が信念にとらわれず適切な結論を導出するための重要な鍵となることが分かった。

言及状況

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批判的思考は個人の信念バイアスがかかるというまぢで政治家の人たちやそれらを応援している人たちが認識して欲しい論理。 その結果が波及的効果を産みださないことも。 生産性のない作業を政治でしないでほしい。#選挙 https://t.co/wtz9UyVPI7
「批判的思考」って言うけど、いったいどのような思考パターンをいうのかわからないよ、という先生のため(の一部) <プロセスの例> 1 理解 説明する      比喩を見つける      要約する 2 分析 比較      関係性 3 評価 内的       外的 https://t.co/dh2YinOU29 https://t.co/4HIvTrXaJE
【論文】平山・楠見 (2004) 批判的思考態度が結論導出プロセスに及ぼす影響/批判的思考の情意的側面を測定する「批判的思考態度尺度」を作成し、文章読解を通した結論導出プロセスとの関連を調べた研究。「探究心」が情報の評価段階において信念と矛盾した情報の受容を促す。https://t.co/MMKspF0kwv https://t.co/wiLtiZUEg8
批判的思考→結論 https://t.co/xcikGBlBZW
@on_sitecat ”「論理的思考への自覚」, 「探究心」, 「客観性」, 「証拠の重視」の4因子” "批判的思考態度が結論導出プロセスに及ぼす影響" / https://t.co/lVK1GoM5cw 参考までにー。
最近自分や他人を客観的に見たり、分類したりする思考がある 例えば昨日何かを失敗した自分は既に他人であって、その人物に対して客観的に批判したり肯定したりする どういった名前のついた思考法なのか、探していたらこれを見つけたので後で読んでみる https://t.co/sDupmwwtMV
批判的思考態度が結論導出プロセスに及ぼす影響 -証 拠評価 と結論生成課題を用いての検討- 平 山 る み*楠 見 孝** https://t.co/PEAPHBByES
批判的思考態度が結論導出プロセスに及ぼす影響 -証 拠評価 と結論生成課題を用いての検討- 平 山 る み*楠 見 孝** https://t.co/PEAPHBByES

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