著者
松澤 孝明
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.697-711, 2014-01-01 (Released:2014-01-01)
参考文献数
19
被引用文献数
2 4

わが国における研究不正の低減に向けた検討に資するため,文献情報をもとに諸外国の国家研究公正システムの特徴を分析した。研究活動における公正さ(Research Integrity)を確保し,研究不正の低減を図っていく国全体としてのシステムのことを,本報では「国家研究公正システム(National Research Integrity System: NRIS)」と定義する。近年,NRISの比較研究は広く世界的な規模で行われている。そこでまず,先行研究におけるNRISの比較・分類の考え方を整理し,調査対象国のNRISの分類を行ったところ,米国をはじめとする「法的な調査権限を有する研究公正当局のある国」に分類される国は,全体としては少なかった。さらに主要国の研究不正の状況と研究開発やNRISの特徴の関係について俯瞰的な分析を行った。その結果,NRISの検討に当たっては,各国の研究不正の特徴や国情を踏まえ,さまざまな特徴あるシステムを検討していくことが重要であることが示唆された。

言及状況

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JST 松澤 孝明氏による労作.各国は研究公正システムについて多様な考え方を持ち、システムも様々.自由で効率的な研究推進を損なわず、しかし発覚した不正に対しては公正な調査と処分がなされて再発への抑止力とすべきだと思う. 第一部もオンライン. https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/56/10/56_697/_html/-char/ja/

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@yamagatm3 @masahirono 研究公正局には、米国型の政府機関によるものと、欧州に多い科学コミュニティーにより設立されているタイプがあります。日本に、欧州型の公正局の設立は困難でしょうか。 https://t.co/115buK4ZOS
諸外国における国家研究公正システム(1) 基本構造モデルと類型化の考え https://t.co/aJ53F60hiS
諸外国における国家研究公正システム(1) 基本構造モデルと類型化の考え方 https://t.co/8xUwDAT8Eo
(参考)諸外国における国家研究公正システム(1) 基本構造モデルと類型化の考え方 by 松澤 孝明  https://t.co/Mnv1efjOkE
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情報管理 Vol. 56 (2013) No. 10 P 697-711諸外国における国家研究公正システム(1) 基本構造モデルと類型化の考え方 松澤 孝明 独立行政法人科学技術振興機構 研究倫理・監査室 http://t.co/vuPf8Up7K1
“諸外国における国家研究公正システム(1) 基本構造モデルと類型化の考え方” http://t.co/gB8WDQTCN0 #science

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編集者: 白楽ロックビル
2020-01-17 15:55:11 の編集で削除されたか、リンク先が変更された可能性があります。

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