著者
林 和弘
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.737-744, 2016-01-01 (Released:2016-01-01)
参考文献数
29
被引用文献数
1

欧州を筆頭に日本でもオープンサイエンス政策に関する関心が高まっている。オープンサイエンスの定義はいまだ明確には定まっていないが,現状を1つのムーブメントとしてとらえ,その本質を,今より研究成果の共有を進め,研究を加速ないしは効率化し,研究者の貢献を認めやすくすることとすれば,オープンサイエンスはさまざまな可能性をもつ。特に研究論文の出版という研究活動の一部のオープン化から,データのオープン化に対象が広がったことで,研究活動全体のエコサイクルを踏まえたサービスの構築とそれを念頭においた活動が進んでいる。現在の世界中のイニシアチブを俯瞰(ふかん)してみるに,これまで構築されてきた出版・共有プラットフォームが拡張され,より上位レイヤーの研究プラットフォームの構築に向かっていると解釈することが可能である。オープンサイエンスとその先にある科学技術・学術研究の新しい展開を見通しつつ,各ステークホルダーの能動的な変化が求められる。

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ロボットの世界はオープンサイエンス向きだと思うんだけど、なかなかそういうふうに変わっていきそうにないなあというのも同時に感じている。 RT オープンサイエンスが目指すもの 出版・共有プラットフォームから研究プラットフォームへ https://t.co/EqIrvY1I8v
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「情報管理」2016年1月号 オープンサイエンスが目指すもの:出版・共有プラットフォームから研究プラットフォームへ 林和弘氏が、オープンサイエンスをめぐる動向をレビュー,俯瞰しつつ,今後の展望について考察します。 https://t.co/6UpqxYXdWz

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