著者
花田 恵介 空野 楓 河野 正志 竹林 崇 平山 和美
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.118-126, 2020-02-15 (Released:2020-02-15)
参考文献数
20

右手動作の拙劣さと両手に道具把握の障害を呈した,左の前頭葉および頭頂側頭葉梗塞例を経験した.手指分離動作は十分可能で協調運動障害もなかった.しかし,右手での手指形態模倣や,衣服のボタン操作,手袋の操作が困難であった.さらに箸やスプーン,ハサミなどが,左右手ともうまく把握できなかった.この症状に対して右手の課題指向型訓練を14日間実施した.本例は道具を一旦正しく把握できれば,それ以降の使用動作は問題なく行えた.また,把握の誤りは,検査者が道具を手渡したり,一方の手でもう一方の手に道具を持たせたりすると少なくなった.この残存能力を生かして訓練を行ったところ,日常生活における右手の使用頻度が増加した.

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花田恵介先生のAssessmentは、いつも勉強になります。/J-STAGE Articles - 右手動作の拙劣さと両手に道具把握の障害を認めた左脳梗塞例に対する上肢機能訓練の試み https://t.co/GBYxxLTpEq
今回の作業療法も興味深いものばかり 花田先生の症例報告はとにかく丁寧で書き方を真似したい https://t.co/Tf8j4u43vw 個人的にはこの報告も地域に向けて参考になりました 地域在住要介護高齢者の役割遂行と環境要因が健康関連QOLに与える影響 https://t.co/AE2GHKUi3y
同僚と経験した症例の報告が、作業療法最新号に掲載されました。手指の動きは良いのに上手く対象物を扱えない患者さんに対し、病態解釈と介入の両側面でエビデンスを使いながら実践した内容を記しました。ご笑覧ください。https://t.co/iFI6iAIerg https://t.co/tMwfzV8CGs

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