著者
伊藤 伸介 石田 賢示 藤原 翔 三輪 哲
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.321-336, 2017 (Released:2018-03-27)
参考文献数
37
被引用文献数
1

本稿では,公的統計の個票データ(調査票情報)の申請と活用の方法について解説した.統計法改正により,現在では,公益性のある学術研究ならば,公的統計の個票データにもアクセスできるようになっている.利用申請が承認されたのちには,テキスト形式の個票データ,データのレイアウト表と符号表が収録されたCDRが届くことになる.個票データを自由に扱うことで,様々な変数の加工・作成やそれら変数間関連の分析をおこなうことができる.公的統計の個票データの分析で基礎的な変数の関連パターンを精確に明らかにできるため,そこから導かれた発展的な問題に対しては個別具体的な社会調査でアプローチする研究プロセスが考えられる.そのように,公的統計の個票データと社会調査データを組み合わせることで,優れた計量社会学的研究が蓄積していく可能性が拓かれる.

言及状況

外部データベース (DOI)

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伊藤伸介・石田賢示・藤原翔・三輪哲(2017)「社会データ分析の新時代:公的統計データの社会学研究への利活用」『理論と方法』32(2):321-336。https://t.co/nvS6hrboYn
社会データ分析の新時代理(理論と方法 32巻2号 2017年 数理社会学会) https://t.co/P4BKkeBZFV
厚生労働省からもらった個票データを前にして、いつも研究室で扱うデータがいかに整備されていて扱いやすいのかを身に染みて実感している…… (個票データ、レイアウト表、符号表を見比べて1桁ずつ変数の定義をしながら) https://t.co/cpnOPiFMZz この論文にstataでのコードが書いてあって救われた
J-STAGE Articles - 「社会データ分析の新時代: 公的統計データの社会学研究への利活用」 https://t.co/ZdMVolZ7oH ホント、こういう研究の活路が無くなってるんだよなあ…。

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