著者
嶺崎 寛子
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.191-215, 2019-09-30 (Released:2020-01-07)

本稿では、ジェンダー・オリエンタリズムという難問(アポリア)を示し、それをいかに乗り越えるかを論じている。西洋と東洋を二項対立的に捉え、西洋が東洋を他者化し、東洋に自分たちの世界にはない独特/特殊な女性差別や女性蔑視を見出し、それを「遅れている」「女性差別的である」ことの証左とするまなざしがジェンダー・オリエンタリズムである。ムスリム女性は、一貫してこのまなざしが注がれる、主要な客体の一つであった。これに抗する第三世界フェミニズムは、不均衡な権力構造や表象のポリティクスについて、丁寧に紐解いてきた。一方日本の宗教学はジェンダー・オリエンタリズムに反論しようとするあまり、結果的にそれを再生産するという罠に嵌っている。研究者としてすべきことは、構造自体を白日の下に曝し、問い自体を無化することである。多数派を巻き込みつつ、ジェンダー主流化の意義を共有し、具体的な方法論を提示することによって、この隘路を切り抜けられるのではないか。

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ジェンダー・オリエンタリズムという難問(アポリア)。

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https://t.co/5gq2sC1F1F 輪読会でよんだやつ
写真奥、嶺崎寛子先生の論文『イスラームとジェンダーをめぐるアポリアの先へ』読みましたー!ゼミでの発表準備も兼ねて
@sUKONjp36v7Aigs @kosoryodan 大学での専攻とジェンダースタディを重ねたいなと思って!私が読みましたー!
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ジェンダー・オリエンタリズムという難問(アポリア)。 / “イスラームとジェンダーをめぐるアポリアの先へ” https://t.co/u0D6zmTu39
読んでるのだけど、うん、こういう話題について知りたいのにこういう分野の文体が心底嫌いな場合って、どうすればいいんですか?(noda) https://t.co/VjZMouigo3
女性向けティーンズラブ小説に「シーク物」なんてジャンルがあるの初めて知った。(検索したらいっぱい出てきた) 嶺崎 寛子「イスラームとジェンダーをめぐるアポリアの先へ」https://t.co/1yIr9jNR3D https://t.co/F8lOIAT9hi
「ジェンダー・オリエンタリズム」の問題、例えば『アラジン』のジャスミンは、アニメ映画版・ミュージカル版・実写映画版で結末の描かれ方が違って、実写版は特に結末の恋愛結婚や国王という地位獲得が”進歩的”と評価されることとかわかりやすいと思う→ https://t.co/oliCD6d8vg
いままさに読みたいと思っていた「ジェンダー・オリエンタリズム」についての論文が全文無料で読める幸せをかみしめている。 嶺崎寛子「イスラームとジェンダーをめぐるアポリアの先へ」『宗教研究』93巻2号(通号:395)[特集:ジェンダーとセクシュアリティ] https://t.co/136NI6bary
嶺崎寛子さんの論文は、こうした問題(イスラームとジェンダー)を考える上でめちゃくちゃ参考になるのでぜひ多くの人に読んで欲しいです。 イスラームを家父長主義的・性差別的で遅れた宗教として眼差す「ジェンダー・オリエンタリズム」の問題についても指摘しています。 https://t.co/QoOKFoQFq7
10月にツイートした嶺崎寛子先生の『宗教研究』誌論文がフリーで読めるようになりました:J-STAGE Articles - イスラームとジェンダーをめぐるアポリアの先へ https://t.co/QXgWoowKww

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