著者
千葉 剛 小林 悦子 佐藤 陽子 井出 和希 池谷 怜 山田 浩 梅垣 敬三
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.234-240, 2017-10-25 (Released:2017-10-27)
参考文献数
8
被引用文献数
3

健康食品の利用が原因と思われる健康被害の事例において,保健所を介して厚生労働省へ報告が上がってくるのは年間20件程度しかない.その原因を明らかにするために,消費者(調査1:44,649名,調査2:3,000名),医師・薬剤師(各500名)を対象にアンケート調査を実施した.2016年の一年間に健康食品の利用が原因と思われる体調不良を経験した消費者は17%いたが,保健所に連絡した人はそのうちの11%のみであった.保健所に連絡しなかった理由は「報告するほどの被害ではなかったから」が最も多かった.2016年の一年間に患者から健康食品の利用が原因と思われる健康被害の相談を受けたことがある医師は7%,薬剤師は4%であった.保健所に報告したのは医師,薬剤師ともに6%のみであった.保健所に報告しなかった理由は「健康食品が原因と断定できなかったから」が最も多かった.

言及状況

外部データベース (DOI)

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そもそも保健所にまず報告というのは疑問がある 【食品衛生学雑誌】 健康食品の利用が関連した被害通報の実態調査 ―消費者および医師・薬剤師を対象としたインターネット調査― https://t.co/VV1BTGVePk
潜在的な健康被害は相当数あると思う 厚労省も連絡先を保健所だけでなく、直接報告できる仕組みを設けるべきだ思う 【食品衛生学雑誌】 健康食品の利用が関連した被害通報の実態調査―消費者および医師・薬剤師を対象としたインターネット調査― https://t.co/FsRv4VV9Tv

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