著者
野木森 智江美 山本 寛 野中 敬介 佐塚 まなみ 濱谷 広頌 山田 浩和
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.555-559, 2017-10-25 (Released:2017-12-07)
参考文献数
14
被引用文献数
2

症例は82歳男性である.X年3月に左下葉肺炎で入院となった.抗菌薬治療中に,右肺上葉の結節影を指摘され当科紹介受診となった.同年4月に気管支鏡検査を施行し,病理組織診断で非角化型扁平上皮癌と診断した.精査の結果,cT1bN3M1b,StageIVとなり抗癌剤投与を検討したが,高齢であることや,経過中緩徐に進行する汎血球減少を来したことから骨髄異形成症候群が疑われ,抗癌剤治療は困難と判断し外来で経過観察とした.しかしながら,同年7月のCTで右肺上葉の結節影の縮小を認め,X+1年8月に施行した全身検索でも結節は縮小していた.FDG-PET上,リンパ節や副腎の集積も著明に低下しており,全身性に癌が自然退縮したと考えられた.

6 0 0 0 OA 信頼と不信

著者
山田 浩之
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.59-74, 2010-06-30 (Released:2017-04-21)
参考文献数
10
被引用文献数
1

本稿は,小説,映画,マンガなどに描かれる教師像を「熱血教師」を手がかりとして分析することで,教師への錯綜するまなざしを明らかにすることにある。「熱血教師」は現在のテレビドラマなどに見られる画一的な教師像であるが,これは現在も教師への信頼が強いことを示す。その一方で,メディアでは教師への批判が数多く報道されている。本稿ではこうした教師への信頼と不信の錯綜したまなざしと教師像の変化を検討した。 「熱血教師」は1960年代に石原慎太郎『青春とはなんだ』で提出された教師像であった。その特徴は,教育への情熱,教師らしさの無さ,理想的人間像の他,教師と生徒の関わりに物語の重点が置かれていること,さらに児童生徒の私的領域に押し入ってまでの問題解決であった。こうした教師像は,日本の現実の教師の行為を反映したものでもあった。 その一方で,1980年以降,マンガの中では児童生徒の私的領域に関わらない不良教師が描かれるようになった。このことは,現実の社会でも教師が児童生徒の私的領域に関われなくなったことを示している。それにもかかわらず教師には「熱血教師」として,なおも児童生徒の私的領域に関わることが求められている。 以上の議論をもとに,教師に対するまなざしを多様化し,個々の教師の多様性に着目することの重要性を指摘した。
著者
山田 浩之
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.80, no.4, pp.453-465, 2013-12-30

教員政策や教員養成制度の改革は教員に対する不信と批判、とくに「教員の資質低下」を前提に実施されてきた。しかし「教員の資質低下」は恣意的に用いられ、客観的資料によって十分に検証されていない。本稿では教員の不祥事の統計などにより資質低下の根拠が希薄であることを指摘する。さらに教員による養成制度や職場環境の評価を明らかにし、教育政策が教員の魅力を低下させ、それが資質の低下をもたらす可能性を検討する。
著者
金津 穂 山田 浩史
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2018-OS-144, no.3, pp.1-6, 2018-07-23

IaaS 型のクラウドプラットフォームでは仮想化技術によって計算資源を細かに制御 ・ 分配することにより,ユーザがオンデマンドに必要最小限の計算資源を借りることができる反面,仮想マシンを借りることになるためユーザが OS の管理を行なわなければならない.PaaS 型のクラウドプラットフォームではユーザが直接アプリケーションをデプロイできるため容易にエンドユーザへサービスを提供できる反面,IaaS 型ほど細かにユーザが計算資源を制御することは不可能である.また,IaaS 型と PaaS 型のどちらにおいても,既存ソフトウェア資産の活用や普及度の問題から既存の汎用 OS が使用されるものの,特定のサービスを稼動させる目的だけを考えると汎用 OS は巨大であり,不要な機能が多い.そこで,カーネル機能をライブラリとしアプリケーションとリンクし単一のプロセス空間へ配置することで,機構を簡易化しオーバヘッドを大幅に削減することによって軽量化とパフォーマンスの向上を実現した Unikerne lが存在する.Unikernel はパフォーマンスや管理の面だけではなく仮想化環境上で直接動作するためカーネルをアプリケーションへ特化させることも容易であるというメリットがある.しかし,単一のプロセス空間で動作するためマルチプロセス機能が存在しないため,POSIX API を実装したものであっても既存のプログラムへの互換性が不十分である.そこで,マルチノードへスケールすることを前提としたマルチプロセス機構を有している Unikernel,Unikernel fork を提案する.Unikernel fork は (1) アプリケーションに応じて容易にカーネルを特化させることができる,(2) マルチプロセスに対応する,(3) 既存のプログラムを改変せず利用可能である,(4) 他ノードへアプリケーション透過的に子プロセスが配置可能である,という四点を特徴とする.本稿では Unikernel fork の実現のため,まずシングルノードで複数 VM を用いてマルチプロセスに対応する Unikernel の機構の設計 ・ 実装を示し,また,今後の課題について検討を行なった.
著者
石田 惣 山田 浩二 山西 良平 和田 太 渡部 哲也
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
自然史研究 : Shizenshi-kenkyu, occasional papers from the Osaka Museum of Natural History (ISSN:00786683)
巻号頁・発行日
vol.3, no.15, pp.237-271, 2014-12-28

文献、標本、ならびに著者または研究者らによる調査・観察記録を渉猟することで、大阪府の汽水域・砂浜域の無脊椎動物および藻類相を調べた。その結果、記録種は総計で無脊椎動物が571 種群、藻類が57 種群となった。本報ではそれらの種と参照資料のリストを示す。
著者
岡野 節 奥戸 雄二 清水 昭信 新倉 保夫 橋本 佳明 山田 浩
雑誌
Annual review (ISSN:13429329)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.35-44, 2001-03

Faa di Brunoの公式を証明し,組み合わせ論とHermite多項式へのその応用を議論する.
著者
山田 浩二郎 鈴木 明人 山本 直之 須賀 啓臣 天野 尽 茅野 俊幸 杉本 一郎 速水 広樹 杉木 大輔 池上 敬一
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.629-637, 2015-10-31 (Released:2015-10-31)
参考文献数
12

目的:平成25年9月2日,埼玉県東部地域に発生した竜巻への対応時に行われた県下初の消防相互応援を受けた警防本部活動を検証し,課題を抽出して,今後の実災害および訓練における進むべき方向を探る。対象と方法:地域MC協議会の承認を受け,各消防組織の活動報告書の収集・関係者へ聴取等を行い,MIMMSの考え方に基づき整理し,まとめる。結果と考察:初期対応;発災は119番通報の集中により認識され,その6分後に警防本部の立ち上げが開始された。一方,発災認識10分後には救急車両は全て出動していた。車両の不足を主因とし,37分後ブロック応援,101分後県下応援要請が行われた。情報収集;119番回線,一般加入電話は応需状態が約90分間連続し,また通報の整理に難渋した。指揮;当初被災地域の把握は,それが細長く形成されたことおよび119番通報応需時出動隊との交信が困難となり遅滞した。その後人員・資器材の充足および被災概要の把握が進み,機能した。指揮支援は発災地域の消防が起案し円滑に実施された。中規模災害時の受援消防本部を想定した訓練が不足していたことなどの課題が明らかになり,今後の施策に生かせるものと考える。
著者
山田 浩之
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.59-74, 2010-06-30

本稿は,小説,映画,マンガなどに描かれる教師像を「熱血教師」を手がかりとして分析することで,教師への錯綜するまなざしを明らかにすることにある。「熱血教師」は現在のテレビドラマなどに見られる画一的な教師像であるが,これは現在も教師への信頼が強いことを示す。その一方で,メディアでは教師への批判が数多く報道されている。本稿ではこうした教師への信頼と不信の錯綜したまなざしと教師像の変化を検討した。「熱血教師」は1960年代に石原慎太郎『青春とはなんだ』で提出された教師像であった。その特徴は,教育への情熱,教師らしさの無さ,理想的人間像の他教師と生徒の関わりに物語の重点が置かれていること,さらに児童生徒の私的領域に押し入ってまでの問題解決であった。こうした教師像は,日本の現実の教師の行為を反映したものでもあった。その一方で,1980年以降マンガの中では児童生徒の私的領域に関わらない不良教師が描かれるようになった。このことは,現実の社会でも教師が児童生徒の私的領域に関われなくなったことを示している。それにもかかわらず教師には「熱血教師」として,なおも児童生徒の私的領域に関わることが求められている。以上の議論をもとに,教師に対するまなざしを多様化し,個々の教師の多様性に着目することの重要性を指摘した。
著者
山田 浩喜 佐藤 忠彦
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.161-172, 2020 (Released:2021-04-21)
参考文献数
21

In this paper, POS data with IDs of drugstores is applied to the analysis method proposed by Govaert & Nadif (2010). By using the Poisson latent block model with snacks purchase history data at drugstores located in the Gifu region, we cluster both the customers and the snacks brands simultaneously, and grasp the snack brand group that the customer group with a high purchase frequency choose. Furthermore, based on the model estimation, we discuss effective marketing measures in drugstores. Although we analyze only snack category, it can be extended to other product categories and is an effective way to summarize Big Data.
著者
山田 浩子 原田 利宣 吉本 富士市
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.1-8, 2003-09-30
被引用文献数
1

今日,ゲームやアニメ作品等に登場する2次元(2D)キャラクターが3次元(3D)CG化や立体造形(以下、フィギア)される傾向にある。また,アニメ等の作品自体の人気をも左右するキャラクターデザインは,今後益々重要になると考えた。そこで,本研究ではフィギア,日本人形,およびリカちゃん人形の顔の造形にはどのような相違があり,また人の顔と比較することによりどのように人の顔を抽象化しているかを明らかにすることを目的とした。まず、人や人形の顔の形状を3次元計測し,顔の曲面を構成するキーラインとして顔の特徴点における断面線7箇所を抽出した。次に,それらにおける曲率半径とその変化の仕方の分析結果と,高速フーリエ変換による曲率半径の周波数分析からそれぞれの顔の特徴分析を行った。また,その解析結果を人形の顔作りに応用し,評価を行った。その結果,それぞれの人形の特徴を作り分けることができ,その指針の有用性を確認した。
著者
山田 浩久
出版者
東北地理学会
雑誌
季刊地理学 (ISSN:09167889)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.71-90, 2020 (Released:2020-09-24)
参考文献数
18

本研究では,東日本大震災における東北地方の被災県を対象に,被災地で生じた居住地移動の類型化を通して,被災地の居住地移動と市街地再編との関係を明らかにした。分析の結果,被災地特有の特徴を示す居住地移動は,「新市街地対応型」,「自主探索型」,「疎開型」とそれらの「複合型」に類型化された。「新市街地対応型」は,主に被災市町村内で行われる短期,短距離の移動であり,行政の市街地再編計画に被災者の移動が取り込まれていくことになるが,「自主探索策型」は被災者が個々に域外に流出するため,人口が流出した市町村よりも流入先の市町村における市街地再編計画に,より大きな影響を及ぼす。一方,原発事故等に起因する「疎開型」は,健康被害に対する懸念や長期の避難生活がもたらす帰還意識の低下や市街地の物理的荒廃が住民の大幅減につながり,市街地再編計画の実施自体が危ぶまれている。また,上記移動パターンの特徴を併せ持った「複合型」は,今後の動向を把握しにくい移動であり,市街地の再編計画の細やかな修正が求められていくものと考えられる。いずれにおいても,安心を手に入れることが出来ないでいる被災者の不安を解消し,できるだけ早期に被災による居住地移動を完結させることが,被災地における市街地再編の条件になる。
著者
山田 浩一郎 清水 富弘
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.167-172, 2008 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14
被引用文献数
1

PurposeIn recent years, relatively high humidity (100%) and low temperature (40°C) sauna systems called mist saunas have become popular for homes. It is reported that the impact of differing bathing conditions-namely tub bathing and mist sauna bathing-on the circulation of blood in the scalp have been verified in order to clarify the effects of mist sauna on scalp hair: a characteristic of concern to many men.MethodThe testing was performed on 8 healthy men in their twenties (average age: 23.6, average weight: 61.8kg, average height: 166cm). Bathing conditions were mist sauna at 40°C for 10 minutes and full body bathing at 40°C for 10 minutes. Blood circulation in the scalp was observed at the top of their heads using a laser Doppler blood flow meter attached to head gear. At the same time, the skin temperature and local perspiration on their foreheads were measured.Results and conclusionsImmediately after beginning bathing, the blood flow rose significantly higher during full body bathing than during the mist sauna. No change was observed as full body bathing continued, but during the mist sauna, the blood flow gradually increased until ultimately the blood flow was much higher during the mist sauna than during full body bathing. Based on this result, it is assumed that the increase of scalp blood flow during full body bathing was caused by hydrostatic pressure, and the increase caused by the mist sauna was the result of the heat effects.
著者
山田 浩久
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 社会科学 = Bulletin of Yamagata University. Social Science
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.63-82, 2009-02-15

はじめに:近年の観光開発は、開発業者による大規模な土地改変を伴うリゾート開発に代わり、自然環境の保全を前提とする体験型、対話型の観光を提案する開発が主流になっている。体験型、対話型の観光は、環境論的な観点から肯定されるとともに、開発費用を大幅に縮小することから、 主に地方の地域振興策の一つに採用される場合が多い。また、原則的に「人の手を加えない」 開発であることから、地域内の歴史的遺物や文化資産と絡めることが容易であり、街並保有や 文化伝承に関わる議論にまで展開させることが可能である。体験型、対話型の観光は、ローリスク、ローコストであるがゆえに、提案しやすく、受け入れられやすい開発であるといえる。しかしながら、観光を産業としてみた場合、産業の育成には資本投下が不可欠であり、投下 資本量に応じた生産性の向上が利潤を増加させ、地域経済を活性化させる。体験型、対話型観光の提案者は、ローリターンであることに触れず、環境保全や地域アイデンティティ創出の重要性を強調する。もちろん、それらが重要な案件ではあることは明らかであるが、地域政策を 立案する大前提は地域住民の生活向上にある。地域住民はローリターンの開発であることを認識し、開発の努力が実を結ぶまで耐え続けなければならないというのは閣発者側の論理であり、住民は分かりやすい短期的な成果を期待する。観光政策の実施に伴い、観光客のマナーの悪さや地域住民の負担過多といった問題も指摘さ れている。目標到達までの時聞が長期化するほど地域住民の意識は希薄化するであろう。地域振興策あるいは地域活性化策のーつとして観光開発を挙げる以上、経済的な効果を明確にし、短期の目標を積み上げることによって、地域住民の観光開発に対するモチベーションを維持する工夫が必要であると考える。
著者
江⽊ 盛時 ⼩倉 裕司 ⽮⽥部 智昭 安宅 ⼀晃 井上 茂亮 射場 敏明 垣花 泰之 川崎 達也 久志本 成樹 ⿊⽥ 泰弘 ⼩⾕ 穣治 志⾺ 伸朗 ⾕⼝ 巧 鶴⽥ 良介 ⼟井 研⼈ ⼟井 松幸 中⽥ 孝明 中根 正樹 藤島 清太郎 細川 直登 升⽥ 好樹 松嶋 ⿇⼦ 松⽥ 直之 ⼭川 ⼀⾺ 原 嘉孝 ⼤下 慎⼀郎 ⻘⽊ 善孝 稲⽥ ⿇⾐ 梅村 穣 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻⾕ 正明 對東 俊介 武⽥ 親宗 寺⼭ 毅郎 東平 ⽇出夫 橋本 英樹 林⽥ 敬 ⼀⼆三 亨 廣瀬 智也 福⽥ ⿓将 藤井 智⼦ 三浦 慎也 安⽥ 英⼈ 阿部 智⼀ 安藤 幸吉 飯⽥ 有輝 ⽯原 唯史 井⼿ 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲⽥ 雄 宇都宮 明美 卯野⽊ 健 遠藤 功⼆ ⼤内 玲 尾崎 将之 ⼩野 聡 桂 守弘 川⼝ 敦 川村 雄介 ⼯藤 ⼤介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下⼭ 哲 鈴⽊ 武志 関根 秀介 関野 元裕 ⾼橋 希 ⾼橋 世 ⾼橋 弘 ⽥上 隆 ⽥島 吾郎 巽 博⾂ ⾕ 昌憲 ⼟⾕ ⾶⿃ 堤 悠介 内藤 貴基 ⻑江 正晴 ⻑澤 俊郎 中村 謙介 ⻄村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 ⻑⾕川 ⼤祐 畠⼭ 淳司 原 直⼰ 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松⽯ 雄⼆朗 松⼭ 匡 峰松 佑輔 宮下 亮⼀ 宮武 祐⼠ 森安 恵実 ⼭⽥ 亨 ⼭⽥ 博之 ⼭元 良 吉⽥ 健史 吉⽥ 悠平 吉村 旬平 四本 ⻯⼀ ⽶倉 寛 和⽥ 剛志 渡邉 栄三 ⻘⽊ 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五⼗嵐 豊 井⼝ 直也 ⽯川 雅⺒ ⽯丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今⻑⾕ 尚史 井村 春樹 ⼊野⽥ 崇 上原 健司 ⽣塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕⼦ 榎本 有希 太⽥ 浩平 ⼤地 嘉史 ⼤野 孝則 ⼤邉 寛幸 岡 和幸 岡⽥ 信⻑ 岡⽥ 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥⽥ 拓史 ⼩倉 崇以 ⼩野寺 悠 ⼩⼭ 雄太 ⾙沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 ⾦⾕ 明浩 ⾦⼦ 唯 ⾦畑 圭太 狩野 謙⼀ 河野 浩幸 菊⾕ 知也 菊地 ⻫ 城⼾ 崇裕 ⽊村 翔 ⼩網 博之 ⼩橋 ⼤輔 ⿑⽊ 巌 堺 正仁 坂本 彩⾹ 佐藤 哲哉 志賀 康浩 下⼾ 学 下⼭ 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉⽥ 篤紀 鈴⽊ 聡 鈴⽊ 祐⼆ 壽原 朋宏 其⽥ 健司 ⾼⽒ 修平 ⾼島 光平 ⾼橋 ⽣ ⾼橋 洋⼦ ⽵下 淳 ⽥中 裕記 丹保 亜希仁 ⾓⼭ 泰⼀朗 鉄原 健⼀ 徳永 健太郎 富岡 義裕 冨⽥ 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊⽥ 幸樹年 内藤 宏道 永⽥ 功 ⻑⾨ 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 奈良場 啓 成⽥ 知⼤ ⻄岡 典宏 ⻄村 朋也 ⻄⼭ 慶 野村 智久 芳賀 ⼤樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速⽔ 宏樹 原⼝ 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤⽥ 基 藤村 直幸 舩越 拓 堀⼝ 真仁 牧 盾 增永 直久 松村 洋輔 真⼸ 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村⽥ 哲平 柳井 真知 ⽮野 隆郎 ⼭⽥ 浩平 ⼭⽥ 直樹 ⼭本 朋納 吉廣 尚⼤ ⽥中 裕 ⻄⽥ 修
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
pp.27S0001, (Released:2020-09-28)

日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG2016)の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG2020)の目的は,J-SSCG2016と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG2016ではSSCG2016にない新しい領域(ICU-acquiredweakness(ICU-AW)とPost-Intensive Care Syndrome(PICS),体温管理など)を取り上げたが,J-SSCG2020では新たに注目すべき4領域(Patient-and Family-Centered Care,Sepsis Treatment System,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な117の臨床課題(クリニカルクエスチョン:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQには,日本国内で特に注目されているCQも含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員24名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班を2016年版に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,117CQに対する回答として,79個のGRADEによる推奨,5個のGPS(Good Practice Statement),18個のエキスパートコンセンサス,27個のBQ(Background Question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG2020は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。