著者
一川 誠
出版者
日本時間学会
雑誌
時間学研究 (ISSN:18820093)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.31-46, 2016 (Released:2017-05-01)

時間に関する知覚過程は、一義的な解のない不良設定問題を解決する過程とみなすことができる。すなわち、時間知覚は、時間進行のペースや事象間の間隔についての確かな情報がないのに、0次元もしくは0.5次元的に得られる諸事象についての知覚情報を一次元的な進行する時間軸上に位置付ける過程と見なすことができる。普段の時間知覚において、何らかの巧妙な方略を用いることによって知覚系はこの不良設定問題に一応の解を与えていると考えられる。本研究では、知覚系がこの不良設定問題解決に用いている方略を理解するために、時間に関する錯視、錯覚の特性を整理した。その上で、進行する時間軸上への諸事象の位置付けという不良設定問題解決のため、知覚系が、処理促進による遅延の短縮や、顕著な情報による引き込み的処理などの方略を用いていることを示した。

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@chieri_riss 手抜きみたいになっちゃいますが! https://t.co/PnjB7RGDNi このスペースでうまく表現できませんが、こちらの後半部分に純粋ファイ現象について触れている部分があるので、「見えていない間の動いている認知」についてご参考までにであります!
「不良設定問題解決過程としての時間知覚」を2016年に『時間学研究』に書いたときからなんとなくモヤモヤ考えていたことが,ようやく言葉を得た感触.https://t.co/ib1KjG0LM7
<学会誌:時間学研究 第7巻 2016> 不良設定問題解決過程としての時間知覚 一川 誠 2016 年7 巻p. 31-46 発行日: 2016年 公開日: 2017/05/01 https://t.co/U7CDJxdkDW #日本時間学会 #JSTS #JSTAGE #時間学研究 https://t.co/PR9oOhdVCM
RT 不良設定問題解決過程としての時間知覚 一川誠 https://t.co/fsXNWuhcdi

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