著者
矢野 桂司 中谷 友樹 磯田 弦 高瀬 裕 河角 龍典 松岡 恵悟 瀬戸 寿一 河原 大 塚本 章宏 井上 学 桐村 喬
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.117, no.2, pp.464-478, 2008-04-25
被引用文献数
2 19

バーチャル京都は,歴史都市京都の過去,現在,未来を探求することを目的に,コンピュータ上に構築されたバーチャル時・空間である。本研究では,最先端のGISとVR技術を用いて,複数の時間スライスの3次元GISからなる4次元GISとしてのバーチャル京都を構築する。本研究は,まず,現在の京都の都市景観を構築し,過去にさかのぼる形で,昭和期,明治・大正期,江戸期,そして,京都に都ができた平安期までの都市景観を復原する。<br> バーチャル京都を構築するためには以下のようなプロジェクトが行われた。a)京都にかかわる,現在のデジタル地図,旧版地形図,地籍図,空中写真,絵図,景観写真,絵画,考古学資料,歴史資料など位置参照可能な史・資料のGIS データの作成,b)京町家,近代建築,文化遺産を含む社寺など,現存するすべての建築物のデータベースおよびGISデータの作成,c)上記建築物の3次元VRモデルの構築,d)上記GISデータを用いた対象期間を通しての土地利用や都市景観の復原やシミュレーション。<br> バーチャル京都は,京都に関連する様々なデジタル・アーカイブされたデータを配置したり,京都の繊細で洗練された文化・芸術を世界に発信したりするためのインフラストラクチャーである。そして,Webでのバーチャル京都は,歴史的な景観をもつ京都の地理学的文脈の中で,文化・芸術の歴史的データを探求するためのインターフェイスを提供する。さらに,バーチャル京都は,京都の景観計画を支援し,インターネットを介して世界に向けての京都の豊富な情報を配信するといった重要な役割を担うことになる。

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