- 著者
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斎藤 英喜
- 出版者
- 佛教大学歴史学部
- 雑誌
- 歴史学部論集 (ISSN:21854203)
- 巻号頁・発行日
- no.11, pp.65-88, 2021-03-01
折口信夫の学問に陰陽道、陰陽師の存在が重要な意味をもつことは、これまでも指摘されてきたところだ。とりわけ柳田國男の学問との相違点として論じられてきた、定型的な議論ともいえる。これにたいして、本稿では、近年の陰陽道史研究の進展のなかで、折口説を読み直し、その先駆的な見解とともに、陰陽道、陰陽師研究が、神社を基盤とした近代神道を歴史的に対象化し、そのあり方を相対化することで、国家神道?神社神道へのアンチテーゼとなることを明らかにする。折口信夫陰陽道簠簋内伝天社神道神社神道批判