著者
三富 悠紀 秋池 篤
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
pp.0170508a, (Released:2018-01-18)
参考文献数
32

消費者は時間圧力を感じた時に、時間圧力を感じていない時とは異なる行動をとることがこれまで指摘されてきた。しかしながら、先行研究では外在的に与えられる時間制約と消費者自身が内在的に感じる時間圧力について区別する必要性が指摘されているものの両者を同時にとらえようとした定量的な分析は不足している。本稿ではこの点に着目し、時間制約の有無と時間制約の強さを操作した上で、消費者に電気ケトルの品質を評価してもらい、時間圧力を測定した。測定結果を分析した結果、時間制約は消費者の品質評価に直接影響は与えておらず、時間圧力を介して間接的に影響を与えていることが明らかとなった。本結果より、消費者自身が内在的に感じる時間圧力を重視した分析をする必要性が示される。
著者
佐藤 秀典 徐 寧教 三富 悠紀
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.89-104, 2022-06-25 (Released:2022-06-25)
参考文献数
31

本稿では、戦略転換 (strategic change) における企業の持つ既存事業での歴史とそれに対する意思決定者の認識がどのように影響するのかを検討した。日本のウイスキービジネスを対象に、異なるバックグラウンドを持つ企業3 社の運営する蒸留所を調査した。それにより、それぞれの事例において既存事業での活動の歴史が戦略転換に影響を与えることは共通していながら、既存事業との関係の認識の違いにより、何をアイデンティティの源泉とし、差別化しようとするのかについては違いが生じることを明らかにした。
著者
三富 悠紀 秋池 篤
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.5-20, 2018

<p>消費者は時間圧力を感じた時に、時間圧力を感じていない時とは異なる行動をとることがこれまで指摘されてきた。しかしながら、先行研究では外在的に与えられる時間制約と消費者自身が内在的に感じる時間圧力について区別する必要性が指摘されているものの両者を同時にとらえようとした定量的な分析は不足している。本稿ではこの点に着目し、時間制約の有無と時間制約の強さを操作した上で、消費者に電気ケトルの品質を評価してもらい、時間圧力を測定した。測定結果を分析した結果、時間制約は消費者の品質評価に直接影響は与えておらず、時間圧力を介して間接的に影響を与えていることが明らかとなった。本結果より、消費者自身が内在的に感じる時間圧力を重視した分析をする必要性が示される。</p>
著者
秋元 創太 三富 悠紀 井上 剛
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
pp.0161117a, (Released:2017-02-17)
参考文献数
13

ユーザーイノベーションに関連する研究は、非常に多岐な分野へと広がっている。それに伴って、ユーザーイノベーションを起こせるような先駆的な顧客、所謂リードユーザーの特定が着目されている。本稿では、①はじめてリードユーザーを特定し、②特定したリードユーザーが考案した製品コンセプトを評価するプロセスを構築し、第三者から高い評価を得ることの二つの貢献をした Urban and von Hippel (1988) の解説と評論を試みる。その上で後続の研究を確認し、リードユーザーによって生み出された製品コンセプトが本当に優れているのかについて疑問を提示していく。
著者
三富 悠紀
出版者
東京大学経済学研究会
雑誌
東京大学 経済学研究 (ISSN:2433989X)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.1-13, 2018 (Released:2019-01-25)

マーケティングにおいて,消費者に対して「いつ」,「どんな商品」をプロモーションするかというのは,重要な問題である.本研究では,スーパーマーケットにおける各消費者の「揚物惣菜」「ヨーグルト」「牛乳」「菓子パン」「鶏卵」の5つの商品カテゴリーの購買間隔がワイブル分布に従うモデルの構築を試みた.分析モデルから得られた形状パラメータと尺度パラメータから,5つの商品カテゴリーについて,消費者ごとの購買傾向を明らかにした.分析結果に基づき,消費者ごとのプロモ―ションを行う商品カテゴリーについて改善の可能性を提示した.
著者
三富 悠紀
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.261-272, 2017-12-25 (Released:2017-12-25)
参考文献数
19

ECサイトにおけるマーケティング研究は、非常に注目されており、研究も多岐に広がっている。例えば、ECサイトにおける消費者行動の解明やモデル化、バナー広告などの広告効果、eWOMといったユーザーが生成したコンテンツやソーシャルネットワークが与える影響に着目した研究などが多く行われている。本稿ではECサイトを対象としたマーケティング研究の初期の研究であり、ECサイトにおける消費者のページ閲覧行動の分類を行ったMoe (2003) の解説と評論を行う。その上でMoe (2003) の問題点と、今後の研究の方向性について議論を行う。
著者
秋元 創太 三富 悠紀 井上 剛
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.23-34, 2017-02-17 (Released:2017-02-25)
参考文献数
13

ユーザーイノベーションに関連する研究は、非常に多岐な分野へと広がっている。それに伴って、ユーザーイノベーションを起こせるような先駆的な顧客、所謂リードユーザーの特定が着目されている。本稿では、①はじめてリードユーザーを特定し、②特定したリードユーザーが考案した製品コンセプトを評価するプロセスを構築し、第三者から高い評価を得ることの二つの貢献をした Urban and von Hippel (1988) の解説と評論を試みる。その上で後続の研究を確認し、リードユーザーによって生み出された製品コンセプトが本当に優れているのかについて疑問を提示していく。
著者
三富 悠紀 高橋 伸夫
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.13, no.9, pp.353-370, 2014-09-25 (Released:2015-09-25)
参考文献数
21

The mutual learning model of March (1991) concludes that “slow learning on the part of individuals maintains diversity longer, thereby providing the exploration.” However, the simulations of March (1991) excluded both ends of the socialization rate domain. When compensating for those missing portions, there is an optimal socialization rate that actually maximizes the average knowledge level.