著者
飯本 武志 山西 弘城 藤本 登 吉川 肇子 三浦 竜一 林 瑠美子 掛布 智久 高木 利恵子 (森崎 利恵子) 尾崎 哲 三門 正吾 高畠 勇二 村石 幸正
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

安全文化醸成のための基盤として、人材育成の中核となる教育者集団を主たるステークホルダーとし、彼らが必要とする教育モジュールを開発することを本研究の目的とした。放射線計測分野の視点では、大気圧空気GM計数管の仕組みを応用した教育用簡易放射線検出器を開発した。教育・社会心理学分野の視点では、さまざまな施設における放射線に関する情報の普及活動、諸外国における中高生やその教員に関する科学技術教育及び原子力・放射線教育の現状、専門家人材育成等の現状に関する調査を実施した。この情報を基に、放射線教育のための簡易ツールを開発し、それを用いての実践モジュールを策定、国内外の中学校、高校で試験運用した。
著者
三門 正吾
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.121-122, 2012

福島の原発事故で放出されたセシウム137と134の放射能強度比は約1と推定される。毎日10Bqの放射性セシウムを含む食品を食べ続けると,Cs-137の場合,体内放射能の平衡値はおよそ1400Bqになる。これによる年間内部被ばく量はおよそ0.076mSvで,カリウム40による内部被ばくの半分弱である。内部被ばくの計算は,本来はICRPのモデルやデータに基づいて行うべきだが,放射線のエネルギーを用いた物理的考察によりシンプルな計算を行ってみた結果,妥当な値が得られた。