著者
藤郷 森 田中 甫 高嵜 裕圭 遠藤 敦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.11, pp.1949-1956, 1989
被引用文献数
1

従来,著者らは鹿沼軽石層から分離分級した非晶質講料が広い比表面積を有することに注目し,化学工業用材料としての活用をはかる目的で検討して来ている。今回,+15μmの粒子径を有する非晶質試料の粒表面および構造特性を明らかにする目的で,0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液を用いるHashimoto-Jacksan法に準じた方法で化学処理し,化学処理した試料は電荷およびイオン径を異にする三種の吸着質を用いる液相吸着法によって,表面特性の変化を検討した。<BR>非晶質試料は団粒構造を形成しているが,化学処理することによって表面特性を異にする最低,二つの部分,すなわち陰イオン類の吸着能に富む粒子表面層と陽イオン類の吸着能に富む粒子内部層とから構成される。粒子表面層は細孔径め細かいアルミニウ4を基質とする物質から構成され,この物質は粒子全体を被羅した状態で団粒構造を支えた状態で存在する。一方,粒子内部層曝メテレンブルーのような大きなイオンをも吸着することから比較的太い細孔を有すること,さらに少量の造岩鋤類を含むことが明らかとなった。吸着質の電荷から判断して,水溶液中では,粒子表面層は正に,粒子内部層は負にそれぞれ帯電しているものと考えられる。<BR>さらに,特性を異にする吸着質を用いる液相吸着法は,非晶質試料などX線粉末回折法などの適用困難な試料の特性変化を解析する手段として有効であることが明らかとなった。
著者
市原 清志 細萱 茂実 奥谷 竜太 吉本 茂 井藤 一久 亀子 光明 栢森 裕三 高木 康 中野 幸弘 芳賀 利一 本永 秀夫 中 甫
出版者
一般社団法人 日本臨床化学会
雑誌
臨床化学 (ISSN:03705633)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.280-294, 2006-07-31 (Released:2012-11-27)
参考文献数
20
被引用文献数
4

Practicality of the guideline “Protocols for determination of limiits of detection and limits of quantitation (EP17)” issued by NCCLS was evaluated both theoretically and experimentally by the JSCC Committee on Quality Management, In this report ISO 11843 document describing the concept of detection limits was reviewed and the NCCLS guideline was interpreted and summarized. The following two modifications were made to the guideline based on results of the evaluation: (1) methods for selection and preparation of blank specimens are presented and (2) use of so-called precision profile, which is constructed from replicate measurement of multiple clinical specimens, was proposed as a practical way of determining limits of quantitation.
著者
陣野 久好 木崎原 千秋 田中 甫
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.19, pp.7-9, 1962-11-01
被引用文献数
5

9月15〜16日に本土を襲った第2室戸台風は,長崎県においては,松浦市,平戸市,北松浦郡,南松浦郡の北部島喚および壱岐,対馬の水稲に甚大な潮風害を与えたので,特に被害の甚しかった北松浦郡田平町を選び,被害の様相を調査したものである。