著者
池本 大輝 唄 大輔 森川 雄生 岡村 将輝 黒田 琴葉 藤沢 直輝 倉田 翔太 中山 直樹 寺田 奈穂 徳田 光紀
出版者
公益社団法人 奈良県理学療法士協会
雑誌
奈良理学療法学 (ISSN:18835546)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.2-10, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
34

目的:大腿骨近位部骨折患者において超音波画像診断装置を用いて大腿四頭筋各筋の筋厚および筋輝度の経時的変化を明らかにすること。方法:大腿骨近位部骨折患者47名を対象に,術後1,2,3,4週目と退院時に超音波画像診断装置を用いて大腿四頭筋各筋の筋厚および筋輝度を測定した。結果:大腿四頭筋各筋の筋厚は,健側と患側ともに有意な経時的変化を認めなかった。筋輝度は,健側では大腿直筋の3週目,外側広筋の4週目と退院時,患側では大腿直筋と外側広筋の退院時で1週目よりも有意に低値を示した。 結論:大腿骨近位部骨折患者の筋厚は,すべての大腿四頭筋で入院期間中に変化しなかったが,筋輝度は健側と患側ともに大腿直筋と外側広筋において術後早期から退院時にかけて改善することが明らかとなった。
著者
鳥越 香織 中山 直樹 阿知和 宏行
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.148, no.3, pp.154-161, 2016
被引用文献数
1

<p>近年,多発性骨髄腫では新規薬剤が開発され,治療成績が向上している.しかし,現在のKey drugであるプロテアソーム阻害薬ボルデゾミブおよび免疫調整薬(Immunomodulatory drugs:IMiDs<sup>®</sup>)レナリドミドの2剤に治療抵抗性・不応性になった患者に対する有効な治療選択肢は極めて限られており,新たな薬剤が求められている.ポマリドミドは,米国セルジーン社が創製したサリドマイド,レナリドミドに続く新規のIMiDs<sup>®</sup>であり,主作用として直接的殺腫瘍作用,免疫調整作用,骨髄微小環境への作用を示す.また,経口カプセル剤のため,骨髄腫患者にとって治療に伴う負担が軽く,利便性が高い.非臨床試験からは,in vitroでは同じIMiDs<sup>®</sup>のレナリドミド耐性株においても腫瘍増殖抑制やアポトーシス促進が示され,in vivoではレナリドミドと交差耐性を示さないことが確認された.ポマリドミドの標的は442個のアミノ酸から成るセレブロン(Cereblon:CRBN)であり,CRBNは催奇形性の主要な原因因子であることが分かっている.最近の研究結果から,このようなCRBNを介したIMiDs<sup>®</sup>の作用機序が解明されている.臨床においては,米国で行われた第Ⅰ/Ⅱ相試験(MM-002)でデキサメタゾンとの併用効果が認められ,欧州で行われた第Ⅲ相試験(MM-003)でデキサメタゾンとの併用によりボルテゾミブおよびレナリドミド抵抗性の患者にも有効性が確認された.本邦では2012年より日本人対象の治験を開始した.日本人再発難治骨髄腫患者を対象とした第Ⅰ相試験(MM-004)では,ポマリドミドの薬物動態学的パラメータは海外試験の結果と類似し,安全性プロファイルも同様であった.再発難治骨髄腫日本人患者でのデキサメタゾンとの併用におけるポマリドミド4 mgの有効性および安全性については,後の第Ⅱ相試験(MM-011)にて確認された.2014年6月には希少疾病医薬品の指定を受け,海外での臨床試験成績および国内臨床試験の結果を踏まえ,2015年3月に「再発又は難治性の多発性骨髄腫」に対する製造販売承認を取得した.ポマリドミドは,レナリドミドやボルテゾミブによる治療にもかかわらず再発・進行した難治性の多発性骨髄腫に有効な薬剤であり,骨髄腫疾患領域のアンメット・メディカル・ニーズを満たす画期的な新薬である.なお,本剤は催奇形性を有する可能性があるため,レブラミド<sup>®</sup>・ポマリスト<sup>®</sup>適正管理手順(Revmate<sup>®</sup>:レブメイト)の下での使用が承認条件として定められている.</p>
著者
中山 直樹 山口 真悟 葛 崎偉 田中 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.416, pp.41-47, 1999-11-09
被引用文献数
2

ワークフローは業務にかかわる人や物などの流れを表したものである。業務の効率を図るために、現行の業務の実態を把握して、評価する必要がある。一般的に、業務の流れは人や物などが複雑に絡み合っているため、ワークフローは作業間の順序関係や、作業の実行に必要な制約条件などの業務の特徴が分かりやすく表されなければならない。本論文では、複雑な流れを持った飲食店の業務を対象とし、カラーペトリネットを用いて飲食店の業務の複雑な人や物の流れおよび流れに伴う時間などを統合的に表すモデルを提案する。そして実際の飲食店を取り上げ、提案したモデルによるモデリングを行ったうえ、その業務の流れを評価する。その結果、実例の業務のボトルネックを発見し、業務の改善の箇所を発見することができた。