著者
藤本 光司 照田 昇 葛 崎偉 林 徳治
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.27, pp.274-275, 2011-08-20

京都市立洛陽工業高等学校(以下,R工業高)に新設された創造技術科の創造探求科目「創造基礎」の授業に,7名の教員チームを組織し取り組んでいる.本授業は,1年生5クラスを対象に週1回100分(2限)の設定で,設計製図や工具・工作機械の扱い方など,ものづくりの基礎学習を通じて製作実習に取り組む一方,これら一連の学習過程でコミュニケーション演習やチームビルディング演習を随時設定している.社会人基礎力の育成をめざした教育プログラム設定は,学習者の主体性を重視し能動的に活動できるアクティブラーニングの教育手法(授業のしかけ)が重要と考える.本稿では,この授業の取組を報告する.
著者
吉村 誠 葛 崎偉 中田 充
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究は,頭に浮かぶイメージから的確な言語表現を見いだす「思考イメージの言語表現支援システム」を実現することを目的としており,以下のような技術の開発を行うものである.1)単語から連想語を導き出す機構を構築する.2)単語から文例を導き出すプロセスを実現する.3)1)と2)を統合することにより,「思考イメージの言語表現支援システム」を実現する.1)を実現するために,概念階層を持つ連想語辞書を構築した.また,2)のために毎日新聞社の新聞記事データを用いた文例DBを実装した.連想語辞書の構築にあたっては,基準辞書としてEDR電子化辞書を用い,その概念階層を利用して連想語を求める仕組みを構築した.その際,EDR電子化辞書の「関連概念」と,他の電子化辞書中の関連語,反義語などを登録できる機能を辞書システムに持たせることで,概念体系を横断した検索を実現した.文例DBでは,指定されたキーワードを含む文例を高速に検索する必要があるため,連想語辞書にある単語と文例データベース中の文例との間の対応表を作成し,全文検索を行う際の時間の短縮を実現した.さらに,キーワードを入力して,文例を提示する「思考イメージの言語表現支援システム」のプロトタイプを作成した.最後に,連想語辞書の妥当性を検証するために,50人程度の被験者に対してアンケートを行い刺激語から導き出された連想語が被験者にとって妥当であるかどうかを評価した.その結果,妥当な連想語が求められているものの,ある種の連想語についてはその妥当性に問題があることも判明した.また,刺激語・連想語から導き出した文例についてもその妥当性を検証するため,同様のアンケート調査を行った,その結果として,多くの場合妥当な文例が得られているものの,特定の場合において妥当性が低い文例が得られていることが明らかになった.
著者
葛 崎偉 中田 充 呉 靭 松野 浩嗣 北沢 千里
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

経脈とは東洋医学における人体の代謝物質(気と血)の通り道であり,経穴(ツボ)の連絡系(道)を指す.鍼灸治療は鍼や灸で経穴を刺激することにより,気や血の流れを良くする治療法であり,世界保健機関(WHO)にも認められている.本研究では鍼灸治療を支援するシステムに関する三つの技術を開発する.その一つ目は東洋医学における五行説,臓腑の表裏関係,経穴の補瀉(ほしゃ)役割等に基づいた人体モデル構築の手法である.二つ目は東洋医学の診察法である四診(望診・聞診・問診・切診)のデータ解析の手法である.三つ目は四診の解析結果と人体モデルを用いて鍼灸治療法を推定するシミュレーションシステム設計の手法である.
著者
中田 充 葛 崎偉 吉村 誠
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

古典文学作品に書かれた手書き文字を対象とした文字認識手法を提案し,それに基づいた認識プログラムを試作した.本手法では,特徴グラフを用いて文字の構造を表現する.認識対象文字と認識用辞書に含まれる既知文字(辞書文字)の類似性を計算し,認識対象文字を最も類似性の高い辞書文字として認識する.次に,源氏物語中に書かれた文字を対象として評価実験を行った.その結果,一文字毎に切り出された文字を対象とした場合の認識率は76.6%であり,続け字を含む縦一行を対象とした場合の認識率は54%であった
著者
福永 富之 葛 崎偉 中田 充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.404, pp.59-64, 2004-10-28

より安全なネットワーク・コミュニケーションを行なうために、ペトリネットに基づいて多段的暗号化を行う公関鍵暗号MEPKCが提案されている。従来の公開鍵暗号と異なり、MEPKCは鍵生成器を公開し、その鍵生成器より生成される複数の暗号化鍵は、平文を暗号文に段階毎に暗号化することに用いられる。MEPKCでは、ペトリネットを鍵生成器とし、また初等T-invariantを暗号化鍵としている。本論文では、MEPKCの暗号化鍵を生成する方法を開発するために、線形計画法を適用して全ての初等T-invariantを計算する方法について議論する。
著者
山口 真悟 宮本 俊幸 内平 直志 葛 崎偉 本位田 真一
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1_58-1_65, 2008-07-01 (Released:2011-05-01)
参考文献数
19
被引用文献数
1

学生チームが企業から提供された課題「マルチカーエレベータの群管理制御問題」を解決するアルゴリズムを競い合う「CSTソリューションコンペティション2007」を実施した.本稿ではその活動を通じて得たアルゴリズムの知見と評価ツールなどについて解説する.
著者
包 胡日査 中田 充 葛 崎偉
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.56-61, 2014-06-01 (Released:2014-12-01)

本研究は構文木の類似度を測ることによってC言語プログラムの類似性を評価することを目的とし,本論文ではC言語プログラムを構文木で表現する方法を提案する。まずは,C言語の変数宣言文,代入文,制御文,関数呼出文,関数展開等を構文木表現に変換するための構文木部品を設計する。次に,構文木部品を用いてC言語プログラムを一つの木グラフに変換し,XMLによる構文木の表現法を提案する。最後に,提案手法に基づいてC言語プログラムをXML形式で表現する構文木に変換するプログラムについて説明する。
著者
飯野 雄一郎 荒川 涼 長岡 弘祥 中田 充 葛 崎偉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MSS, システム数理と応用 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.466, pp.69-72, 2014-02-27

本稿では,翻刻・本文校訂が行われていない手書きの和文歴史資料を対象とした古文書画像検索システムについて述べる.このシステムでは,画像データは古文書の各行に書かれた文字の形状を表現する特徴グラフ(文書グラフ)と共に格納される.利用者は,所望する文字列の形状を特徴グラフ(検索グラフ)で指定する.システムは,検索グラフに類似した部分グラフを含む文書グラフを検索することで,所望された文字列に類似した部分領域を含む古文書画像を得る.文書グラフの検索において,利用者は検索グラフに加えて検索結果に必ず含まれなければならない必須構造を指定する.
著者
川尻 三重子 葛 崎偉 中田 充 八木 潔 斗納 宏敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.259, pp.7-10, 2002-07-30
参考文献数
11
被引用文献数
8

自動車制御システムは,エンジン制御系,車両制御系,駆動制御系,ボディ制御系等に大別でき,これら制御系の中にはそれぞれ数多くのサブシステムが存在する.従来,これら制御系やサブシステムはほぼ独立して稼動しており,プロセッサを含めた資源の共有は考えられていない.このことは,効率やコストの点で問題となっており,これを解決するためにマルチプロセッサシステムを用いた自動車制御システムが求められている.本論文では,実用的で効率的,かつ安全性の高いマルチプロセッサシステムを用いた自動車制御システムについて述べる.最初に,自動車制御システムの現状をまとめ,次にマルチプロセッサスケジューリングに向けてモデル化を行う.その後,モデルにおけるスケジューリングの手法について考察していく.
著者
福田 竜三 荒川 涼 中田 充 葛 崎偉 吉村 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MSS, システム数理と応用 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.294, pp.41-46, 2011-11-10

筆者らはこれまでに,続け字を含む日本語文字列を対象とした,特徴グラフに基づいた文字認識手法を提案している.特徴グラフとは文字の構造を表現するグラフである.この認識手法では,既知文字の必須構造と同型となる認識対象文字列の特徴グラフの同型部分グラフを見つけることで認識対象文字列の部分領域を切り出し,その領域と既知の文字との間の類似度を求めることで文字を認識する.本稿では,文字幅が一定でない認識対象文字列に対する認識性能が良くないという従来手法の問題点を改善する手法を提案する.この手法では,部分領域を区切る際に,個々の文字の大きさをより正確に反映させる.次に認識実験を行い,従来手法の認識結果と比較することで改善手法の有効性を示す.
著者
李 晨 葛 崎偉 中田 充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.406, pp.23-28, 2003-10-31

本論文は、2プロセッサを用いてプログラムネットを実行する際のスケジューリングに関する新しい手法を提案する。対象のプログラムネットは有向閉路を持たないSWITCH-lessプログラムネットであり、用いられる優先リストは静的と動的なリストが混在する混合型のものである。本論文では、まず従来の優先リストの不備な点を指摘した上、新しい優先リストを提案する。次に、新しい優先リストに関する諸性質を述べた後、この優先リストが2入力AND-nodeを持たないプログラムネットに対して最適なスケジュールの生成ができることを示す。最後に、例を用いて従来の優先リストとの比較を行ない、提案の優先リストが一般のプログラムネットに対して従来の優先リストより短いスケジュールの生成ができることを示す。
著者
葛 崎偉 吉岡 尚美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.371, pp.17-24, 1998-10-29

本論文は、2プロセッサを用いてプログラムネットを実行する際のスケジューリング手法を設計する。対象のプログラムネットは有向閉路を持たなくSWITCH-lessプログラムネットであり、用いられる優先リストは静的と動的なリストが混在する混合型のものである。本論文では、まず個々のAND-nodeが高々一つの入力枝しか持たないプログラムネットに対し、そのスケジュールが最適となるような優先リストL^*を提案する。次に、L^*を拡張し一般のプログラムネットに対応した優先リストL^<**>を設計する。最後に、遺伝的アルゴリズムを用いてL^<**>で生成されたスケジュールの性能検証を行い、そのスケジュールが最適に近いものであることを示す。
著者
葛 崎偉 吉岡 尚美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.220, pp.47-54, 1998-07-28
被引用文献数
1

本論文は、2プロセッサを用いてリストトケジューリングを行なったときのプログラムネットの挙動を調べる。対象のプログラムネットは有向閉路を持たなくSWITCH-lessであり、さらに個々のAND-nodeが高々一つの入力技しか持たないものとする。優先リストは静的と動的なリストが混在する混合型のものである。本論文では、まず実行中のプログラムネットの状態を解析し、(i)それぞれのノードの優先順位、(ii)最優先ノードの入力トークン数および(iii)最優先ノードの数に関する性質を求める。そして、これらの性質を利用して、混合型優先リストによって得られたスケジュールが最適となるための一つの重要な定理を証明する。最後に、プログラムネットの挙動を解明するためのネット構造性質を与える。
著者
養畑 裕紀 大塚 隆史 葛 崎偉 中田 充 斗納 宏敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.502, pp.7-12, 2007-01-19
被引用文献数
3

本論文は,実行時間が任意でデッドラインを持たないタスクグラフDAG (Directed Acyclic Graph)を対象とし,タスクの実行が中断できないことを前提とした,マルチプロセッサスケジューリング手法を提案する.提案する手法では,基本的にCP(クリティカルパス)法を用いるが,実行可能なタスク数が少なくなった場合は,実行可能なタスクを増やすことを基準に実行タスクを選択する.その際,実行が完了していないタスクに対応する部分グラフの予想実行完了時間が,そのクリティカルパスの長さより長くなることをチェックする機構を提案する.
著者
養畑 裕紀 葛 崎偉 中田 充 斗納 宏敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.180, pp.13-18, 2006-07-19
被引用文献数
3

本論文は,実行時間が任意でデッドラインを持たないタスクグラフDAG(Directed Acyclic Graph)を対象とした中断のできないマルチプロセッサスケジューリング手法を提案する.まず,全ての子孫の実行時間を考慮したクリティカルタイムという概念を導入する.次に,クリティカルタイムと直接後続ノードの数を重視した静的優先リストを用いたCT/MISF法を提案する.その後,CT/MISF法を改善するために,クリティカルタイムを修正したCTΔ/MISF法を提案する.さらに,クリティカルパスと修正したクリティカルタイムのそれぞれを重視した二つの静的優先リストを作成し,これらを動的に切り替えるCP/CT-Switching法を提案する.最後に,提案した手法に基づいたシミュレーション実験を行い,これらの手法の性能評価を行う.
著者
中山 直樹 山口 真悟 葛 崎偉 田中 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.416, pp.41-47, 1999-11-09
被引用文献数
2

ワークフローは業務にかかわる人や物などの流れを表したものである。業務の効率を図るために、現行の業務の実態を把握して、評価する必要がある。一般的に、業務の流れは人や物などが複雑に絡み合っているため、ワークフローは作業間の順序関係や、作業の実行に必要な制約条件などの業務の特徴が分かりやすく表されなければならない。本論文では、複雑な流れを持った飲食店の業務を対象とし、カラーペトリネットを用いて飲食店の業務の複雑な人や物の流れおよび流れに伴う時間などを統合的に表すモデルを提案する。そして実際の飲食店を取り上げ、提案したモデルによるモデリングを行ったうえ、その業務の流れを評価する。その結果、実例の業務のボトルネックを発見し、業務の改善の箇所を発見することができた。
著者
山口 真悟 服部 正史 葛 崎偉 田中 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.458, pp.31-38, 2001-11-19

本論文では, ハイレベル・ペトリネットを用いた飲食店業務のワークフローの汎用的なモデル化手法を提案する.まずリソース(人や機械), アクティビティ(仕事), 事例(業務のインスタンス)という3つの観点から飲食店業務を分析し, 飲食店業務の構成要素, 評価基準を明らかにする.次に, 提案するワークフローのモデル化手法を具体例を挙げて詳述し, 3つの飲食店への適用例を示す.最後に, 作成したモデルをシミュレーションすることによって飲食店業務の評価基準が計算できることを示す.