著者
小松 恵徳 玉井 茂 豊田 活 中岡 明美 辻 直樹
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.41-49, 2012 (Released:2014-03-15)
参考文献数
21

The authors received an award from the Japanese minister of Agriculture, Forestry and Fisheries. We were recognized as public sector contributors to Agriculture, Forestry and Fisheries research and development in 2010 due to the development of a new cream production method (the Ajiwai-Kodawari process). We have challenged and succeeded in developing a novel fresh cream, something which had been generally assumed to be impossible by most in the dairy sector. The new process is the combination of nano-membrane concentration and de-oxygenation of raw milk followed by skim milk separation and UHT pasteurization under low-oxygen conditions. The deoxydized separation and pasteurization process was developed based on Meiji's proprietary milk production method (known as the ‘Natural Taste Method’ for our premium ‘Meiji Oishii Gunyu’ milk.). The Ajiwai-Kodawari process provides a novel value-added cream with a strong milk taste, but without the unpleasant aftertaste arising from ordinary UHT processes. The Meiji Fresh Cream Ajiwai series, made through this process, have been extremely well received by customers and have become a favorite among confectioners and cooks including celebrity chefs. Sales have been increased consistently since its launch in May 2008. The improved flavor has been very well received, even by consumers who had avoided UHT cream previously. Meiji Fresh Cream Ajiwai has been a success by attracting new customers.
著者
日置 和昭 藤原 照幸 本郷 隆夫 山本 剛一 中岡 明
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.15-22, 2023 (Released:2023-03-25)
参考文献数
8

本研究では,廃棄物資源循環という観点から,廃ガラスカレット (GC) を圧密促進工法の一つであるサンドドレーン (SD) 工法の中詰め材料として有効利用するため,GC や SD 材として適用実績のある海砂,さらには SD 材としては不適応な山砂 (まさ土) に GC を混ぜた GC 混合砂を対象に,1/10 モデルの圧密土槽試験を考案・実施し,GC の SD 材としての適用性について実験的考察を行なった。その結果,① GC を用いた SD と海砂を用いた SD の圧密促進効果 (圧密速度) は,ほぼ同等と評価できること,② 山砂 (まさ土) も GC と混合させ粒度改良を施すことにより,海砂とほぼ同等の圧密促進効果 (圧密速度) を期待できること,③ 透水係数 ks が 5.5 × 10−5 ~ 1.7 × 10− 3 m/s の範囲にある SD 材では,圧密促進効果 (圧密速度) に大きな差異は現れないことが明らかとなった。
著者
谷口 千枝 笹川 真紀子 泉 正彦 三島 リエ 中岡 明子 赤堀 匠 三浦 明彦 大谷 徹
出版者
松江市立病院
雑誌
松江市立病院医学雑誌 (ISSN:13430866)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.11-18, 2013 (Released:2019-07-14)
参考文献数
7

当科では平成6 年から統合失調症入院患者への集団SST が取り組まれていたが,平成23 年度から統合失調症患者に限定しない他疾患患者も参加できるように,主な訓練目標を「対人スキル課題」と限定し実施した.また,対象者も限定し,プログラムを構造化する取り組みを行った.構造化したことでSST 参加者の対人関係に変化が起こったが,中でも有効であった3 症例を報告する.「対人スキル課題」と限定したことで,各人の対人関係の問題が明確になり,課題解決に役立った.そして,各症例とも,他者との友好な交流を可能にし,入院中や退院後の人間関係が円滑になった.我々の集団SST は統合失調症に限定しない他疾患患者にも適応でき,対人関係の構築・改善に有効であった.
著者
福永 昇平 石田 千尋 中岡 明久 伊藤 孝史
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.563-568, 2014 (Released:2014-09-28)
参考文献数
13

本邦では抗MRSA薬はバンコマイシンの他5種類が認可されている. 今回重症MRSA感染症に対してダプトマイシン+リネゾリドの併用によって救命できた1例を経験したので報告する. 症例は47歳男性. 血液透析歴は13年. 近医にてカテーテル感染症を発症し, 当院へ緊急搬送となった. 敗血症性肺塞栓症および全身に感染巣があり, 血液培養でMRSAを認めたため, バンコマイシンによる治療を行ったが改善しなかった. このため, 腸腰筋膿瘍ドレナージおよびダプトマイシンとリネゾリド併用に変更した. その後炎症反応改善しCT上肺炎・膿瘍が改善したため, リネゾリド, ダプトマイシンを中止した. 以後再発は認めず, 透析用人工血管移植術施行後にリハビリ転院した. 現在MRSA感染症に対してはバンコマイシンが第1選択となることが多いが, 組織移行性が悪いという問題がある. 今回, 全身にMRSA感染巣を認めたため, ダプトマイシンとリネゾリドを併用し, 救命することができた. 重症MRSA感染症に対しては抗MRSA薬併用療法も選択肢となりうることが示唆された.