著者
シャグダル オユーンチメグ 中川 健治 張 兵
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.539-550, 2005-03-01
被引用文献数
3

無線アドホックネットワークは, 将来のモバイル通信の一形態として最も注目されており, IEEE 802.11準拠の無線LANデバイスの利用が一般的と考えられる.無線アドホックネットワークの広い実現のため, QoS(Quality of Service)制御の要求が高まっている.その中でも, フロー間の公平性は非常に重要な要素である.伝統的な有線ネットワークでは, フロー間における公平性の問題は, 主にリンク層によるものだが, 無線アドホックネットワークにおいては, MAC層にも大きく起因する.具体的には, IEEE 802.11MACは無線端末間に公平なチャネル割当を行っているが, フロー間の公平を実現するには, フロー数に応じてチャネル割当を行う方式が必要となる.そこで, 本研究では, 各フローに同等なチャネルアクセスを割り当てることで, MAC層でのフロー間の公平を実現する方式を提案する.提案方式は公平性の改善だけでなく, ネットワーク全体のパフォーマンス, チャネルユーティリティなども改善できる.また, ネットワークシミュレータによる特性評価を行い, 提案方式の有効性を確認した.
著者
和泉 光紀 中川 健治 横谷 哲也
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.5, pp.698-707, 2011-05-01

ネットワークシミュレータNS-2を用いてDRR (Deficit Round Robin) のパケット廃棄確率を推定する.IS (Importance Sampling) シミュレーション法を適用し,シミュレーションを高速化し,かつ推定精度を向上させる.その際,推定値の分散を最小にする分布,いわゆる最適シミュレーション分布を決定して使用する.MC (Monte Carlo) 法とIS法によるシミュレーション結果を比較し,考察する.
著者
小川 耕司 中川 健治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.64-73, 1997-02-25
被引用文献数
11

ATM網では10^<-12>オーダのセル廃棄率の特性を知る必要がある. この特性を一般的なモンテカルロ(MC: Monte Carlo)シミュレーションで得るには膨大な時間を必要とする. インポータンスサンプリング(IS: Importance Sampling)法はMC法の高速化に有効である. ISでは真の分布を変化させたシミュレーション分布でシミュレーションを行う. ISで高速化を図るためにIS推定値の分散が最小となる最適シミュレーション分布を決定することが重要である. ATM網のキューイングにおいて, 定常状態のキュー長Qがある値qを超える確率をP[Q>q]とする. 本論文では, ISの最適シミュレーション分布を用いて高速に10^<-12>オーダのP[Q>q]の推定値を得ることを目的とする. 最適シミュレーション分布を決定する従来の方法では決定に相当の時間を必要とする, 等の問題がある. 本論文では, これらの問題を克服して, マルコフ連鎖の性質とLarge Deviation Theoryを利用して理論的に最適なシミュレーション分布を導出した. そして実際に導出した最適シミュレーション分布でISシミュレーションを行った. その結果, M/D/1, 2状態MMPP/D/1モデルにおいて10^<-12>オーダのP[Q>q]の推定値を高速に得ることを可能にした.