著者
藤井 聡 長谷川 大貴 中野 剛志 羽鳥 剛史
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F5(土木技術者実践) (ISSN:21856613)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.32-45, 2011 (Released:2011-03-18)
参考文献数
58
被引用文献数
2 18

人文社会科学では,「物語」(narrative)は,人間,あるいは人間が織りなす社会の動態を理解するにあたって重要な役割を担うものと見なされてきている.それ故,人間や社会を対象として,その動態に,公共的な観点からより望ましい方向に向けた影響を及ぼさんと志す“公共政策”全般においても,“物語”は重大な役割を担い得る.ついては,本研究では物語に関する基礎的な人文社会科学研究である,西洋哲学,解釈学,歴史学,歴史哲学,文芸批評,心理学,臨床心理学・社会学,民俗学などの主たる学術系譜のそれぞれをレビューすることを通して,プラグマティックな観点から“物語”がどのように公共政策に援用可能であるのかを論ずる.
著者
田中 皓介 中野 剛志 藤井 聡
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.I_353-I_361, 2013
被引用文献数
4 4

人文社会科学において,"物語"は,人間,あるいは人間の織り成す社会の動態を理解するにあたって重要な役割を役割を担うものと見なされてきている.それ故,人間や社会を対象として,公共的な観点からより望ましい方向に向けた影響を及ぼさんと志す"公共政策"においても,物語は重大な役割を担い得る.また公共政策の方針や実施においては,マスメディアが少なからぬ影響を及ぼしていることが十二分に考えられる.ついては本研究では,現在の日本において,政策が決定,採用されてきた背景を把握するにあたり,新聞の社説を対象とし,新聞各社に共有されている物語を定量的に分析することとする.