著者
渡辺 武志 竹内 史央 中野 和之
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.62-64, 2008-01

科学リテラシーの育成を目標に、17世紀近代科学成立期の科学と哲学を中心的題材とする授業を行った。そこでは、「楕円の性質」や「ノストラダムスの預言」などの具体的な題材を通じて、じっくりと科学的な思考の経験を積むよう計画した。また、今回から取り入れた新規の題材である「偽(似非)科学」は、現代的な話題も含み、生徒が実生活の中で科学リテラシーを生かせるようになることを目指したものである。
著者
大久保 慧 小野 健 中野 和之 宇城 真 藤原 建紀
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.233-240, 2016 (Released:2016-11-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2 4

大阪湾をはじめとする閉鎖性海域では, 夏季の底層水の貧酸素化が問題となっている。貧酸素が環境や底生生物に与える影響には, 貧酸素の持続時間が重要な指標となる。国土交通省近畿地方整備局が公開している大阪湾水質定点自動観測データ配信システムの毎時データを用いて, 大阪湾の底層貧酸素の変動状況及び貧酸素状態の持続時間を2011年から2013年まで整理した。その結果, 多くの地点で夏季の底層DO (溶存酸素) の日変動幅は平均1 mg L-1以上, 月内での標準偏差は1 mg L-1以上を示した。大阪湾南東側の地点では, 強風時に貧酸素から回復する事例が多くみられ, 貧酸素が最も強くなる8月を除き, 貧酸素状態から頻繁に回復し, 貧酸素の持続時間は24時間未満となることが多かった。一方, 大阪湾北側の地点では, 強風に対する応答が南東側の地点より弱く, 貧酸素の持続時間も長い傾向にあった。