著者
久保 宣子 山野内 靖子 蛭田 由美
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.69-79, 2016-03-31

本研究の目的は、看護基礎教育において誰を対象にしたどのような研究が行われ、何が明らかにされているかを整理し、今後の看護基礎教育における国際看護学教育の課題を検討することである。20件の研究文献を分類・検討・整理した。海外体験(研修)をもとにした学習や学生の国際看護学に対するイメージや意識に関することが明らかになった。しかし、共通した教育理念や教育目標は見出すことができなかったことから、コンピテンシーモデルの構築および能力開発という点で、いまだ不十分であることが推測される。
著者
小沢 久美子 久保 宣子 蛭田 由美
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.61, pp.47-53, 2020-12-18

本研究は,看護大学生の学士力獲得における現状を4年間の経年的変化に着目して検討することにより、本学の学士課程教育における今後の課題を検証することを目的に看護学科学生58名に4年間縦断的に質問紙調査を行った。その結果、学士力を構成する4つの要素と学年間の比較では、『態度・志向性』は4つの要素の中で、入学時および全学年修了時のすべてにおいて最も得点が高かった。学士力の15項目と学年間の比較では、入学時および全学年修了時で得点が高かった項目は「倫理観」、低かった項目は順に「コミュニケーションスキル(外国語)」「数量的スキル」であった。今後は、「コミュニケーションスキル(外国語)」「数量的スキル」を高めるための教育的かかわりが必要と示唆された。
著者
切明 美保子 久保 宣子 小笠原 みや子
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.56, pp.141-149, 2018-03-30

高齢者看護実習前後の看護学生の高齢者のイメージ変化を明らかにする目的で、高齢者のイメージについての調査を実習前・2週間後・終了後の3回実施した。実習前は高齢者に肯定的イメージを持っていた。高齢者との同居経験者や祖父母が好きと感じている人が多いことや、9割の学生が基礎看護学実習で高齢者を受け持っていたこと、実習では患者に受け入れられた印象を持っていたことが要因と考える。実習後は高齢者看護への関心は上昇したが、イメージは肯定的ではあったが実習前より低下していた。高齢者看護実習Ⅰ後にⅡを行った群は、終了後にはイメージが低下していたが、実習Ⅱ後にⅠを行った群は、終了後に上昇していたことは、実習の内容による違いと考えられる。
著者
小沢 久美子 坂本 弘子 市川 裕美子 下川原 久子 久保 宣子 工藤 美恵子 木立 るり子 五十嵐 世津子 坂本 保子 木村 緑 田口 千尋 一戸 とも子 木村 千代子 笹竹 ひかる
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.1_37-1_46, 2018

目的:看護学生のSNSの利用状況とITリテラシー教育経験および道徳的感受性との関連を明らかにすることを目的とした。<br>方法:A県内における看護師養成機関10校の在学生を対象に,質問紙調査を行った。質問内容は,基本属性,SNS利用の実際,ITリテラシー教育の経験,改訂道徳的感受性質問紙日本語版とした。<br>結果:92.8%がSNSを利用し,82.3%がほぼ毎日利用し,90.0%がLINEを利用し,クラスメイトとの連絡手段に多く利用していた。SNSへの問題認識は42.5%で,ITリテラシー教育経験,SNSの被害経験と関連があった。<br>結論:ITリテラシー教育は情報モラル教育告示後のSNSの使い方への影響が示唆された。道徳的感受性は,看護教育課程別に差が認められたが,教育背景や経験,生活環境によるのかの判断はむずかしく,また,SNSの使い方との関連も明確にならなかった。