著者
久松 眞
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.37-45, 2007
被引用文献数
1

グルコース,マンノース,ガラクトース,キシロース,アラビノース,グルコサミンなどの単糖から構成される多糖類の種類はたくさんある.それらの役割を理解することは容易でないが,微生物や植物などの生理・生態を学ぶことから,多糖類の役割を推察できることがある.一般的に,研究を飛躍的に進展させるには独自の技術,能力,発見,ひらめきも必要である.これまでの研究で報告することができた各種多糖類の説明に加え,新しい事実に遭遇することができた経緯も織り交ぜ多糖類科学の魅力を紹介したい.

2 0 0 0 OA 忍者の携帯食

著者
久松 眞
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.190-192, 2018 (Released:2018-06-22)
参考文献数
8
著者
伊藤 友美 森田 恭徳 三島 隆 久松 眞 山田 哲也
出版者
一般社団法人 日本応用糖質科学会
雑誌
応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌 (ISSN:21856427)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.236-240, 2012-11-20 (Released:2017-12-29)
参考文献数
13
被引用文献数
5 1

小麦澱粉を乾熱処理し,その物理特性を調べた。加熱条件は200℃で0.5~2.0時間行った。表面上は,何れの乾熱処理澱粉も澱粉粒子の変化はほとんどなかった。X線回折と酵素感受性はコントロール(生澱粉)と乾熱処理1,2時間との間に違いがみられた。DSCパターンは乾熱処理時間が長くなるほど糊化温度が低温側に移行した。RVAによる粘度測定では,すべての乾熱処理澱粉でコントロールより著しく低下しており,極限粘度も同様に低下していたことから,乾熱処理により外観では変化がみられないが,内部では分子が著しく崩壊し,低分子化が起こっていることが推察された。
著者
小瀬古 茂樹 久松 眞 山田 哲也
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.31-36, 1994-01-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
12
被引用文献数
3

グルタミナーゼは,醤油麹の加水分解液中に含まれるグルタミンをグルタミン酸に変換する.グルタミナーゼ固定化坦体の磁気分離による回収と繰り返し利用を可能とするキトサン包埋鉄粒子と結合した部分的脱アセチル化キチンからなる磁性化坦体の調製方法と酵素固定化処理条件を検討した.(1) 高濃度食塩中での長期間の使用に適する坦体は,食塩による損失の最も少ないキトサン包埋鉄粒子とPDACからなる磁性化坦体MC4Pと決定した.(2) MC4P磁性化坦体は,水溶液中でも磁力に対し高い応答を示し,磁気分離により容易な回収を可能とすることを認あた.(3) 固定化酵素の100%の活性発現率を示す添加酵素量は, pH7.0, 50mM燐酸緩衝液を使用したとき,単位坦体(MC4P)当たりおよそ15Unit迄であった.(4) 磁性化坦体MC4Pに固定化したグルタミナーゼ活性は, 15%食塩存在下で36日間安定であった.