著者
辻 道夫 久米 雅 芳田 哲也
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.127-139, 2015-01-10 (Released:2015-01-29)
参考文献数
27

湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature, WBGT)28℃以上の輻射環境下において,四肢部露出の有無が運動時の温熱ストレスに与える影響を明らかにすることを目的として 7 名の被験者を対象に実験を実施した.輻射環境はスポットライト 2 基を用いて WBGT 28.3±0.1℃を設定し,着衣は長袖・長ズボン(L 条件)と袖なし・半ズボン(S 条件)の 2 条件で最大酸素摂取量の 20% と 50% 負荷の自転車漕ぎ運動を 20 分間,5 分間の休息を挟んで 3 回実施した.その結果,20% 時および 50% 時における食道温,平均皮膚温(Tsk),平均体温,衣服内温度・湿度,総発汗量,および運動後半の温冷感と主観的運動強度は着衣条件による顕著な差異は認められなかった.しかし,L 条件における Tsk の安静時からの上昇度(ΔTsk)や上腕,前腕,下腿の皮膚温は S 条件に比べて両運動時共に有意に低く,さらに 20% 時の心拍数は,L 条件が S 条件よりも有意に低くかった.したがって,WBGT 28℃以上の輻射環境下における中程度運動時の温熱ストレスは四肢部露出の有無による顕著な差異は認められないが,軽運動時には四肢を衣服で覆うことにより皮膚温や心拍数の上昇を抑制し,温熱ストレスを軽減できる可能性が示された.
著者
稲田 太郎 久米 雅士
出版者
THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.46-51, 2012 (Released:2013-08-02)
参考文献数
30
被引用文献数
1

Backgrind tape (BG tape) is widely used in semiconductor process to protect wafer surface as well as to prevent wafer crack. Among those tapes employed in industries, BG tape can be characterized by high precision in thickness and clean design by controlling both foreign and residual contaminations. BG tape is composed of base film and adhesive covered by release film. For base film, EVA, PET or other layered materials have been used. Some special materials were also reported for well contacting bumpy wafer surface. Adhesive is designed with acrylate in general, and material design should be cared to reduce residue. UV-curable adhesive is also used. In the technology that wafer thickness becomes thinner, BG tape will compete with other materials. Design of BG tape should be further investigated for handling ultra-thin wafer with facility.
著者
右近 直子 山下 篤央 久米 雅 森井 秀樹 Naoko UKON Atsuo YAMASHITA Masashi KUME Hideki MORII 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College
雑誌
京都文教短期大学研究紀要 = The Kenkyu kiyo (ISSN:03895467)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.183-188, 2014-03-12

競技レベルの異なる女子フィギュアスケート選手4名を対象にFunctional MovementScreenTM スコアの結果から競技特異性について検討した。その結果、競技年数の増加に伴い、左小胸筋短縮による肩関節可動域制限を生じることが明らかとなった。また、上肢の動きと安定した体幹の連動が、難易度の高いジャンプを可能にすることから、積極的な上半身の筋力強化をプログラム化するべきである。
著者
山下 篤央 久米 雅 森井 秀樹 Atsuo YAMASHITA Masashi KUME Hideki MORII 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College
出版者
京都文教短期大学
雑誌
京都文教短期大学研究紀要 = The Kenkyu kiyo (ISSN:03895467)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.123-128, 2014-03-12

女子フィギュアスケート選手4名(13.5±2.64 歳、競技歴7.75±4.26 年)を被験者に、ジャンプ動作を解析し、左側膝関節角度の変化からフリップジャンプの特徴を検討した。その結果、1回転と2回転のジャンプでは、膝関節の屈曲角度は大きく、しかし、3回転では小さい値を示した。さらに競技レベルが高い選手の膝関節の伸展時間は顕著に短く、Stretch-shortening cycle(SSC)を積極的に活用していることが明らかとなった。
著者
山下 篤央 久米 雅 右近 直子 森井 秀樹 Atsuo YAMASHITA Masashi KUME Naoko UKON Hideki MORII 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College
雑誌
京都文教短期大学研究紀要 = The Kenkyu kiyo (ISSN:03895467)
巻号頁・発行日
no.53, pp.91-96, 2015-03-13

女子フィギュアスケート選手1名を被験者(全国大会上位入賞者)に、回転数の違うフリップジャンプの動作を解析し、左膝関節と左股関節の角度変位の特徴を検討した。その結果、回転数の多いジャンプでは、膝・股関節の動作範囲が大きく、速い角速度を示した。従って、回転数の多いジャンプでは、膝・股関節の大きい動作範囲と角速度が速いことが明らかになった。
著者
辻 道夫 久米 雅 芳田 哲也
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.127-139, 2015

湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature, WBGT)28℃以上の輻射環境下において,四肢部露出の有無が運動時の温熱ストレスに与える影響を明らかにすることを目的として 7 名の被験者を対象に実験を実施した.輻射環境はスポットライト 2 基を用いて WBGT 28.3±0.1℃を設定し,着衣は長袖・長ズボン(L 条件)と袖なし・半ズボン(S 条件)の 2 条件で最大酸素摂取量の 20% と 50% 負荷の自転車漕ぎ運動を 20 分間,5 分間の休息を挟んで 3 回実施した.その結果,20% 時および 50% 時における食道温,平均皮膚温(Tsk),平均体温,衣服内温度・湿度,総発汗量,および運動後半の温冷感と主観的運動強度は着衣条件による顕著な差異は認められなかった.しかし,L 条件における Tsk の安静時からの上昇度(ΔTsk)や上腕,前腕,下腿の皮膚温は S 条件に比べて両運動時共に有意に低く,さらに 20% 時の心拍数は,L 条件が S 条件よりも有意に低くかった.したがって,WBGT 28℃以上の輻射環境下における中程度運動時の温熱ストレスは四肢部露出の有無による顕著な差異は認められないが,軽運動時には四肢を衣服で覆うことにより皮膚温や心拍数の上昇を抑制し,温熱ストレスを軽減できる可能性が示された.
著者
山下 篤央 久米 雅 森井 秀樹 Atsuo YAMASHITA Masashi KUME Hideki MORII 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College
雑誌
京都文教短期大学研究紀要 = The Kenkyu kiyo (ISSN:03895467)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.87-91, 2012-01-01

フィギュアスケート歴12年の女子ジュニア選手における2回転と3回転フリップジャンプの動作解析を行った。その結果、ジャンプの回転数の増加に伴い、Take-off時の膝関節伸展角度および回転運動の跳躍幅と時間の増加が認められた。これらの変化には、角運動量を増加するためのスキルが関連していると考えられる。また、Take-off時の左膝伸展角度が右膝伸展角度に比べ、高いことから左脚がジャンプ動作(跳躍高)に大きく貢献していることが示唆された。
著者
仁科 雅晴 久米 雅 芳田 哲也 高井 由佳 後藤 彰彦
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.1-11, 2013 (Released:2014-09-25)
参考文献数
17

伝統金属工芸におけるはんだ付に関する知見は,暗黙知と称する職人の経験に基づくコツやカンに依存する場合が多く,技能伝承のためには暗黙知を形式知化していく必要がある。そこで本研究では,旗金具製作におけるはんだ付作業の工程を作業ごとに分割した。さらに3次元動作解析と眼球運動解析を用いて,はんだ付作業における身体と眼球の運動を定量化した。旗金具の三方剣のはんだ付作業における工程は,「準備」,「仮組」「組立」「後処理」の4段階に分けられた。組立段階では,はんだのヌレ速さを視認し,はんだごての温度管理を行っていることが示唆された。はんだごてを母材とはんだの間で往復させる動作では,右MP2が視線よりも早く動き出し,視線が追いつき,追い越し,先に対象物に到達し,最後にはそれぞれ1周期における開始位置に戻っていた。(表3,図9)
著者
山下 篤央 久米 雅 森井 秀樹 Atsuo YAMASHITA Masashi KUME Hideki MORII 京都文教短期大学 京都文教短期大学 京都文教短期大学 Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College Kyoto Bunkyo Junior College
出版者
京都文教短期大学
雑誌
京都文教短期大学研究紀要 (ISSN:03895467)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.87-91, 2012

フィギュアスケート歴12年の女子ジュニア選手における2回転と3回転フリップジャンプの動作解析を行った。その結果、ジャンプの回転数の増加に伴い、Take-off時の膝関節伸展角度および回転運動の跳躍幅と時間の増加が認められた。これらの変化には、角運動量を増加するためのスキルが関連していると考えられる。また、Take-off時の左膝伸展角度が右膝伸展角度に比べ、高いことから左脚がジャンプ動作(跳躍高)に大きく貢献していることが示唆された。
著者
白土 男女幸 久米 雅 大西 明宏 仲井 朝美 佐藤 ひろゆき 牧 道太郎 芳田 哲也
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ジョイント・シンポジウム講演論文集 : スポーツ工学シンポジウム : シンポジウム:ヒューマン・ダイナミックス : symposium on sports engineering : symposium on human dynamics
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.254-257, 2007-11-13

The purpose of this study is to examine the optimum fermentation period of clay by analyzing the technical properties of daubing motion among several kinds of clay. An expert wall craftsman (right-handed male, 56 years old, 28 years of work experience) and a non-expert (right-handed male, 37 years old, 6 years of work experience) daubed on the wall using 4 kinds of clay with different fermentation period (1-day, 1-, 2-, 3-week). The shape-maintenance property of clay was evaluated by slump test. The motion of daubing was measured using a three-dimensional motion analysis system. The slump value under 1- and 2-week clay condition was higher than 1-day and 3-week. Under 1-day clay condition, speed and acceleration of the right hand (vertical direction) were lower than other conditions. Moreover, daubing motion of the expert was hardly influenced on clay condition compared with the non-expert. These results suggest that the optimum fermentation period of clay is 1 or 2 weeks.
著者
秀熊 佑哉 芳田 哲也 大西 明宏 白土 男女幸 久米 雅 仲井 朝美 柴田 勘十郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ジョイント・シンポジウム講演論文集 : スポーツ工学シンポジウム : シンポジウム:ヒューマン・ダイナミックス : symposium on sports engineering : symposium on human dynamics
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.403-406, 2007-11-13

Kyoto bow is the Japanese traditional bow which made form 100% natural materials such as bamboo, woods and so on. Kyoto bow consists of three different parts and they were glued together, so that Kyoto bow can be regarded as hybrid adhesive composite structure. The characteristics of Kyoto bow very much depend on the materials and adhesive. The purpose of this study is to investigate the effect of the structural materials of bow on muscle activity during drawing the bow. Three kinds of bow were used in this study; 1) typical carbon bow, 2) Kyoto bows which were produced with normal bamboo, or 3) heated bamboo. The deformations of bow and muscle activities were measured during drawing the bows by using the motion capture and the electromyogram. As a result, advantage of a Kyoto bow and muscle activity during the drawing the bow were clarified.