著者
井ノ口 弘昭 秋山 孝正 尹 禮分
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第30回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.146-151, 2014 (Released:2015-04-01)

地方都市では、モータリゼーションの進展などにより、公共交通利用者が少ない状況である。一方、高齢化が進行しており、自動車の運転が困難な高齢者が今後も増加すると考えられる。地方都市でのモビリティ確保のため、自治体によりコミュニティバスが運行されているが、利用者数が少ないなど、問題を抱えていることが多いのが現状である。本研究では、住民の意識構造を分析するためにアンケート調査結果を用いて需要推計モデルを構築する。このとき、アンケート回答者の中でコミュニティバスの利用者は少数である。このため、ラフ集合を用いることで、説明力の高いモデルの構築が可能となる。
著者
井ノ口 弘昭 秋山 孝正
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.A_22-A_28, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
13

近年、コンパクトな車両として超小型モビリティ(Ultra Light-weight Vehicle: ULV)の開発・実用化が進められている。一般的な超小型モビリティは、電気モーターを動力としており、出力は通常車両と比較して低い。このため、最高速度が低く設定されている。本研究では、超小型モビリティと通常車両の走行特性の相違点を明らかにするとともに、超小型モビリティが混在した道路での交通流特性を分析する。走行調査の結果、超小型モビリティの発進時の加速度は、走行速度が 40km/h 程度以下では通常車両と比較して高く、それ以上では通常車両と比較して低くなることがわかった。また、交通シミュレーションによる検討の結果、交通密度が比較的低い場合に、超小型モビリティの比率が高いと平均走行速度が若干低く、交通密度が高い場合に平均走行速度が若干高くなることがわかった。
著者
秋山 孝正 井ノ口 弘昭
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.254, 2011 (Released:2012-02-15)

現在、わが国は大規模な災害に直面しており、従来型の経済原理を主体とする土木計画を見直す必要が生じている。本研究では都市計画の側面から、市民あるいは土木事業に従事する土木技術者の自己形成に関して検討し、精神風土を考慮した土木計画理念の形成を目指す。特にここでは、臨床心理学の方法からバウムテストを取り上げ、深層心理分析が可能な情報システムを構成する。具体的には、ファジィ推論を包含した推論システムを構成する。またバウムテストの分析結果と精神障害の関係から、多面的な個人の心理状態を表現するプロセスを導入する。これより経年的な学生集団の集合的無意識についても統計的分析が可能となる。このような手順を踏まえて、既存研究で構成されたバウムテスト評価システムを拡張して、個人のアイデンティティ形成、精神状態などの多角的な深層心理を抽出する。最終的には、深層心理の解明に関して、土木計画における意義を整理する。