著者
大町 達夫 井上 修作 水野 剣一 山田 雅人
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1_32-1_47, 2011 (Released:2011-12-05)
参考文献数
17
被引用文献数
4 6

2008年岩手・宮城内陸地震の際,KiK-net一関西観測点では上下動の最大加速度が4G(Gは重力加速度)に近い驚異的な強震記録が得られた.この加速度時刻歴には自由地盤表面での強震記録とは思えない特徴が認められることから,強震観測点の現地調査や振動台模型実験,数値解析などによって,この驚異的な上下動加速度の成因を調べた.その結果,この強震記録には強大な地震動入力によって地震観測小屋がロッキング振動で浮き上がり,地面と再接触した際の衝撃力の影響が強く反映している可能性が高いことが見出された.またこの影響がなければ,本震時の4Gに近い上下動最大加速度は1.6G程度であることも導かれた.
著者
松本 浩幸 三ヶ田 均 大町 達夫 井上 修作
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.281-285, 2004-10-08 (Released:2010-06-04)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

本研究では, 津波地震の発生原因が「断層面上のゆっくりとした断層破壊」と仮定して, それに伴う「ゆっくりとした海底面変動」が津波を引き起こす過程および伝播の特性を数値計算によって検討した.ライズタイムが100s程度であれば断層破壊の影響は無視でき, 静的変位から予想される津波と同程度の津波が発生する. また, ライズタイムが500sのゆっくりとした海底面変動でも水塊移動を引き起こし津波が発生することを示した. ただし, 津波の波高が小さくなり, 周期が長くなる点は従来の予測とは大きく異なる.本研究は, ゆっくりとした断層破壊による地震津波に対しても, 沖合観測によって早期に津波を検知できることを示唆している.