著者
今井 龍一 神谷 大介 井上 晴可 田中 成典 藤井 琢哉 三村 健太郎 伊藤 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.I_58-I_66, 2021

<p> 建設現場における労働災害をゼロにするには,効果的な安全管理の対策の徹底が肝要である.安全管理の一方策として,ビデオカメラを用いて危険箇所への侵入や建機と接触する恐れのある作業者をリアルタイムに警告することが考えられるが,この場合,作業者の自動識別が必要となる.深層学習を用いた人物識別の既存研究では,顔認証,歩容認証や人物同定などで従来よりも高精度な成果を得ることが報告されているが,服装などが類似する作業者が往来する建設現場への適用は困難である.</p><p> 本研究は,建設現場の作業者が常に装着するヘルメットに着目し,深層学習の畳み込みニューラルネットワークに基づく人物の識別手法を提案した.そして,模様と符号の学習モデルに同手法の評価実験を実施し,建設現場における人物識別に適用できる可能性のある知見を得た.</p>
著者
井上 晴可 窪田 諭 今井 龍一 田中 成典 重高 浩一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_152-I_168, 2015 (Released:2016-03-30)
参考文献数
20

スマートフォンを利用すると高精度な位置情報を容易に取得できるため,災害対応や交通などの分野で位置情報の利活用が期待されている.特に,災害時には,利用者がリアルタイムに正確な位置情報を知る必要がある.しかし,個々のスマートフォンのGPSセンサから取得される位置情報は,周囲の環境や機種で異なるため,精度にばらつきが生じ多くのノイズが含まれる.大規模なプローブパーソンデータを解析することにより,前述の課題に対処することが可能であるが,緊急を要する場合においてはリアルタイム性に欠ける.本研究では,スマートフォンで取得したパーソントリップデータからリアルタイムに信頼性の高いGPSデータを取得するために,3次元の位置情報を対象にノイズを除去する手法を提案する.
著者
今井 龍一 神谷 大介 井上 晴可 田中 成典 櫻井 淳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.407-408, 2018

<p>建設現場では多くの労働災害が発生する.また,エンジニアの高齢化や後継者の不足により労働者の雇用負担が増加しており,労働災害の増加が懸念される.特に,疲労による集中力低下に伴う人為的ミスの確率が増加すると考えられる.したがって,労働者の状態を常に把握できる安全対策の徹底が極めて重要である.既存研究では,血液や心電波による疲労やストレスの度合いを把握する取り組みがいくつか存在する.しかしながら,これらの方法は労働者の状態をリアルタイムに把握するのには適さない.一方,近年のセンサ技術の発展に伴い,心拍を簡単かつ安価に測定できるスマートウォッチが注目されている.スマートウォッチで疲労を検出できると効果的な安全管理が期待できる.そこで,本研究では,スマートウォッチの心拍データを用いて疲労度を検出し,その適用性を確認する.</p>