著者
林 信太郎 井門 正美 林 良雄
出版者
秋田大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

自治体の防災担当者などの噴火危機管理訓練用ゲーミングシミュレーションサーバ開発のため,今年度は訓練用ゲーミングシミュレーションの開発を行った。主な研究・開発事項は、1)火山警戒避難シミュレーション「リブラ」「リブラ2」のルールの洗練化およびオンラインゲーム化、2)訓練用シナリオ「コスモス島の噴火」の開発、3)火山版クロスロードの制作である。1)については、何度かの試行の結果、リアリティの追及を行わないと良い訓練結果が得られないことが明らかになってきた。そのため、仮想世界の火山の噴火史、研究論文、確率樹などを作成した。また、「リブラ2」のオンラインゲーム化を行い、試行を繰り返した。2)については桜島をモデル火山とした訓練シナリオである。過去の噴火史を参考に架空の噴火をつくり、様々な事件が発生する中、適切な対処を行う訓練シナリオである。3)については、噴火の際に発生する様々なジレンマについて資料収集を行い、およそ20のクロスロードゲームを作成した。そのうち、10の問題を完成版に収録した。林信太郎・赤塚彩・伊藤英之(2006)では、「リブラ2」について発表を行い、ポスターセッションの場で「リブラ2」の実演をすると共にその場での議論に基づいてルールの改善を行った。これらの研究を行った成果と、研究の過程で得られた副産物的知見について学会発表や論文化を行った。林ほか(2006)、伊藤ほか(2006)では、ゲーミング制作過程で調査した火山災害史について述べている。また、林の著書「世界一おいしい火山の本」にも研究の過程で得られた火山噴火サバイバル法について述べられている。
著者
久保山 力也 井門 正美 藤本 亮
出版者
早稲田大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、ゲーミング手法を用いて、裁判員制度と民事紛争解決教材の開発を行うものであったがそれに付け加え、各種調査や教材の開発、実践等を行った。5年間の研究期間において、裁判員裁判ゲーム、ADRゲーム、取調べ体験ゲーム、被害者学教育ゲーム、法専門家活用ゲーム等を作成した。法教育フェスタや東京ゲームショウ等でプレゼンを行ったほか、国際会議、国際学会、国内学会等で広く成果を公開するにいたった。ゲーミング法教育、という1ジャンルを形成することができたことが、本研究最大の成果であると考える。