著者
斉藤 幸一 仁志田 博司 真崎 義彦 八代 公夫
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.523-529, 1992-10-31
被引用文献数
1

皮膚血流循環の体温調節や diving reflex を介する生体防護機構等に関する生理的な重要性については古くから検討されており,その臨床的意義についても良く認識されている。新生児において状態悪化の最初は,なんとなく色が悪いという漠然とした所見であり,その客観的な評価法は皮膚血流循環の測定であることが知られている。しかし,その測定法は操作性,連続性,安全性の面において未だ臨床に使用されうるにいたっていない。今回,我々は経皮的酸素分圧装置の一部である電極が皮膚をある一定温度に加温し続けるために必要な電力 (heating power) が皮膚末梢循環を反映することが可能か否かについて人前腕および雑犬を使用し検討を加えた。