著者
今井 志保 川中 洋平 土屋 悦輝 尹 順子
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.57-64, 2012 (Released:2012-03-10)
参考文献数
37
被引用文献数
3 4

東京都内の水道水について,有機フッ素化合物(PFCs)である11種のペルフルオロアルキルカルボン酸類および5種のペルフルオロアルキルスルホン酸類を測定した。40地点のPFCsの総濃度は0.72~95 ng・L-1の範囲で,平均値は19 ng・L-1であった。最多検出地点では12種のPFCsが検出され,PFCs組成比を用いたクラスター分析の結果,都内の水道水は多摩地域と区部の二種類にほぼ大別できた。区部の水道水のPFCs組成比および濃度は類似しているのに対して,多摩地域の水道水の組成比および濃度にはばらつきがみられた。これは区部の水道水が表流水を原水としているのに対して,多摩地域では各浄水所において表流水に地下水を混合して原水としていることによるものと考えられた。諸外国のPFCsの指針値等と測定値を比較した結果,都内の水道水中の個々のPFC濃度は指針値等を下回った。
著者
野口 貴弘 戸嶋 和也 中西 千江 今井 志保 竹林 崇
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.114-119, 2021-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
21

要旨:麻痺手の実使用を増やすためにCI療法のTransfer package(以下,TP)を修正し,病棟と協業することを目的とした.修正TPは以下の手順で実施した(①TPの対象となる活動の映像を撮影,②看護師に動画を用いて伝達,③ADLで病棟看護師が動画を参考に実動作を指導).対象者は回復期病棟入院中の4名とした.4症例の変化量の結果を以下に示す.4症例ともにMotor Activity Log(以下,MAL)のQuality of Movement(以下,QOM)が向上した.本研究では,2症例が先行研究のMAL(QOM)の臨床上重要な最小変化量を超えた.病棟での看護師によるTPは,麻痺手の使用行動に良い影響を与える可能性がある.