著者
伊藤 俊夫 杉本 雅則 橋爪 宏達
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.92, no.8, pp.559-570, 2009-08-01
被引用文献数
2

本研究では,超音波イメージングシステムを記述する新しい線形モデルを提案する.このモデルでは,イメージングシステムは周波数領域におけるフィルタ関数として記述される.このフィルタ関数は,超音波センサの配置といった,システムのデザインパラメータから容易に導かれるものである.また,フーリエ変換の性質に基づいてフィルタ関数を分析することで,そのシステムの特性を見積もることができる.このため,提案モデルを用いることで,システムデザインとそのシステムの特性との関係を直感的に把握することが可能となり,システム設計を効率的に進めることができる.本論文では,提案モデルを用いた分析の例として,システムの角度分解能とグレーティングローブに関する分析を紹介し,提案モデルの有効性を示す.また,イメージングのシミュレーションを行い,得られる画像に見られる性質が提案モデルによる予測と一致するかを検証した.その結果,平面波近似が成立する範囲において,提案モデルとシミュレーションの結果は符合することを確認した.これは,提案モデルの正当性を示すものである.
著者
伊藤 俊夫
出版者
北海道帝國大學法經會
雑誌
法經會論叢
巻号頁・発行日
vol.7, pp.123-158, 1939-03
著者
伊藤 俊夫 杉本 雅則 橋爪宏達
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.40, pp.91-98, 2008-05-08

本研究では、超音波通信を用いた新しいロボットトラッキングシステムを提案する。 従来のシステムと異なり、我々のシステムは距離の測定に位相一致法と呼ばれる手法を採用している。 これによって、超音波送信機の位置測定を行うのに必要な受信機が一台で済むためシステム構築にかかる費用や手間を抑えることができると考えられる。 我々は、システムの性能を評価するためにモバイルロボットを用いた位置認識実験を行った。その結果、送受信機が近い状況では十分な精度でトラッキングを行うことができたが、送信機が静止している時と比べ、大きな性能悪化が見られた。In this paper, we propose a novel robot tracking system using ultrasonic communication. Unlike other ultrasonic-based localization systems, our system adopts the Phase Accordance Method for distance measurement, which enables the system to locate a transmitter using just only one receiver. In order to evaluate the system, We have conducted localization experiments where the system tracks a moving robot. The result of the experiments shows that our system performs well when the transmitter is near the receiver, although the accuracy was much better when the transmitter and the receiver were fixed. The reasons for the error and the issues to be solved are discussed as well.