著者
伊藤 信一 鈴木 智和 小南 陽亮
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.123-131, 2011-07-30

陸生のカニ(陸ガニ)が生息地の植物に対して果実採食と種子散布という作用を及ぼすことは熱帯・亜熱帯において数例知られているが、日本のような温帯では報告例が見当たらない。そこで、本研究では、陸ガニによる果実の選好性と採食・運搬行動を明らかにし、その結果から陸ガニが温帯海岸林において種子散布者や種子食者として作用するかを検討した。調査は浜松市にある海岸林とその周辺の竹林で行い、日本に広く分布するアカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニを対象に、果実の選好性、種子の取り扱い、果実の採食場所を比較した。飼育下でも野外の生息地においても、3種の陸ガニは多様な果実を好む傾向がみられた。アカテガニでは採食時に種子を破損する頻度が他の2種よりも低く、海岸林の多様な植生で活動し、採食した果実の種子を巣穴から離れた場所にも落としていた。一方で、クロベンケイガニでは、種子を破損する割合が高く、生育可能な植物が限られる湿った環境で主に活動しており、巣穴近くに果実を運んで採食する傾向が強かった。ベンケイガニでも種子を破損する頻度が高かったが、活動する植生は多様であった。これらの結果から、種子散布者となる可能性はアカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニの順に高く、種子食者となる可能性はその逆であると考えられた。すなわち、温帯の海岸林においても陸ガニは種子散布者または種子食者となっている可能性が高く、陸ガニの種によってその作用は異なることが示唆された。
著者
大橋 和明 小寺 宏平 伊藤 信一郎 原口 正史 入江 準二
出版者
日本産科婦人科内視鏡学会
雑誌
日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 (ISSN:18849938)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.260-264, 2016 (Released:2017-01-21)
参考文献数
8

Lipiodized oil has been widely used for hysterosalpingography because it has superior imaging capability. We report a case of prolonged retention of lipiodized oil suspicious for foreign material in the abdomen. A 34-year-old woman who had undergone hysterosalpingography for evaluation of primary infertility visited our hospital with complaints of lower abdominal pain. She was found to have a metal-like shadow in the right side of the pelvis that was present on abdominal radiography performed at another facility. Computed tomography showed a high absorption range with halation in the right side of the pelvis. We suspected retention of metallic material because she had a history of cesarean section in our hospital several years prior, but we did not consider the likelihood of prolonged retention of lipiodized oil. Laparoscopic surgery was performed for diagnosis. During the operation we did not find any metallic material in the pelvis; we confirmed the position of the mass by using X-ray imaging and resected a cystic mass from the right side of the pelvis. The cyst showed high absorption on radiography and contained a yellowish oily fluid. We carried out a combustion experiment and it was found that the oily fluid included iodine; we therefore concluded that the cystic mass was due to prolonged retention of lipiodized oil rather than metallic material. It is necessary to consider the possibility of prolonged retention of lipiodized oil in patients with a history of hysterosalpingography.
著者
篠 力 伊藤 信一
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.309-318, 1979 (Released:2010-06-04)
参考文献数
9

非炎症性疾患の正常部位に2, 3の界面活性剤を生検, 切除前にclosed patch testを行い, 組織学的観察を行った。アニオン活性剤ラウリル硫酸ナトリウムはその強い角層親和性により, 低濃度では表皮, 真皮への影響は少いが, 5%の高濃度では細胞障害がおこる。ポリペプタイドヤシ脂肪酸力リウムは高濃度でも皮膚に影響がない。カチオン活性剤ベンザルコニウムクロライドは強い障害を皮膚にあたえる。非イオン活性剤ポリオキシエチレンラウリルエーテルは表皮細胞の障害は少いが, 真皮の血管に影響があり, その強い滲透性を暗示する。両性活性剤2ウンデシル1-ハイドロキシエチルイミダゾリンベタインは表皮表層に極めて軽度の影響をみるが, 炎症反応は見られなかった。以上反応にニュアンスの違いはあるが, いづれも一次刺激反応のカテゴリーに入るものであった。
著者
伊藤 信一 鈴木 智和 小南 陽亮
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.123-131, 2011-07-30 (Released:2017-04-21)
参考文献数
9
被引用文献数
1

陸生のカニ(陸ガニ)が生息地の植物に対して果実採食と種子散布という作用を及ぼすことは熱帯・亜熱帯において数例知られているが、日本のような温帯では報告例が見当たらない。そこで、本研究では、陸ガニによる果実の選好性と採食・運搬行動を明らかにし、その結果から陸ガニが温帯海岸林において種子散布者や種子食者として作用するかを検討した。調査は浜松市にある海岸林とその周辺の竹林で行い、日本に広く分布するアカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニを対象に、果実の選好性、種子の取り扱い、果実の採食場所を比較した。飼育下でも野外の生息地においても、3種の陸ガニは多様な果実を好む傾向がみられた。アカテガニでは採食時に種子を破損する頻度が他の2種よりも低く、海岸林の多様な植生で活動し、採食した果実の種子を巣穴から離れた場所にも落としていた。一方で、クロベンケイガニでは、種子を破損する割合が高く、生育可能な植物が限られる湿った環境で主に活動しており、巣穴近くに果実を運んで採食する傾向が強かった。ベンケイガニでも種子を破損する頻度が高かったが、活動する植生は多様であった。これらの結果から、種子散布者となる可能性はアカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニの順に高く、種子食者となる可能性はその逆であると考えられた。すなわち、温帯の海岸林においても陸ガニは種子散布者または種子食者となっている可能性が高く、陸ガニの種によってその作用は異なることが示唆された。
著者
四元 弘毅 各務 泰道 伊藤 信一 坂本 宏
出版者
The Resources Processing Society of Japan
雑誌
資源処理技術 (ISSN:09124764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.3-8, 1990-04-30 (Released:2009-09-04)
参考文献数
8

The effect of heat pre-treatment in the crushing of granite was investigated. The reduction of crushing energy was found to greatly depend on the prodcut size of granite as well as on the temperature of heat treatment. The magnetization of mica was also observed to increase by the heat treatment.Mica was recovered by first-stage magnetic separtion up to 98% by weight. In order to find one of the possible uses of mica, its aptitude as a filler for resings was examined. Mica was mixed with polyvinylchloride and the mechanical strength of the mixture was measred. As a result, mica showed almost the same reinforcing effect as talc which was popular filler for resins.