著者
伊藤 広記 大澤 直哉
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第124回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.69, 2013 (Released:2013-08-20)

オオゴキブリ(Panesthia angustipennis spadica)は大型の食材性ゴキブリで、本州北部から九州まで広く分布し、針葉樹及び広葉樹の朽木に穿孔することが知られている(朝比奈 1991)。しかし、野外における本種の生態に関しては不明な点が多く、生息環境を詳しく調べた例はほとんどない。特に生息場所兼食物である朽木の性質は明らかにされていない。演者らは、オオゴキブリが利用する朽木の性質を明らかにするため、京都市左京区の吉田山を調査地とし、2011年5月から2012年12月、林床の朽木(N=65)について、オオゴキブリ生息の有無、直径と長さ、樹種(針葉樹/広葉樹)、木材腐朽菌の種類(白色/褐色)、腐朽度を記録した。オオゴキブリが生息していた割合は、褐色腐朽が見られた朽木が白色腐朽が見られたものに比べ有意に高く、直径が大きい朽木が小さいものに比べ有意に高いことが示された。しかし、朽木の樹種、木材腐朽菌、腐朽度について、いずれの区分に属する朽木にもオオゴキブリの生息が確認され、本種が利用する朽木の種類や腐朽段階はかなり幅広いものと推測された。
著者
酒井 由紀夫 飛永 崇晴 酒井 博史 伊藤 広記 石田 剛 田中 省吾
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
産業動物臨床医学雑誌 (ISSN:1884684X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.Supple, pp.259-263, 2015-03-31 (Released:2015-12-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

4歳齢ホルスタイン種経産牛において食欲不振,頚静脈の怒張および胸垂の冷性浮腫が認められ,心音聴取が困難であったため,臨床的に創傷性心膜炎が疑われた.心臓超音波検査でも心外膜にフィブリン様構造物の付着を確認したため創傷性心膜炎と診断された後に斃死した.剖検の結果,心外膜の絨毛性増殖および心耳部の心外膜下層における白色結節が認められたが,クギなどの異物による創傷性病変は確認されなかった.牛白血病抗体が陽性で病理組織学的検索および免疫組織化学的染色結果より,本症例は心外膜における心膜中皮腫と地方病性牛白血病に起因すると思われるB細胞性リンパ腫が併発した稀な心臓腫瘍の1例と考えられた.
著者
伊藤 広記 大澤 直哉
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

オオゴキブリ(Panesthia angustipennis spadica)は大型の食材性ゴキブリで、本州北部から九州まで広く分布し、針葉樹及び広葉樹の朽木に穿孔することが知られている(朝比奈 1991)。しかし、野外における本種の生態に関しては不明な点が多く、生息環境を詳しく調べた例はほとんどない。特に生息場所兼食物である朽木の性質は明らかにされていない。演者らは、オオゴキブリが利用する朽木の性質を明らかにするため、京都市左京区の吉田山を調査地とし、2011年5月から2012年12月、林床の朽木(N=65)について、オオゴキブリ生息の有無、直径と長さ、樹種(針葉樹/広葉樹)、木材腐朽菌の種類(白色/褐色)、腐朽度を記録した。オオゴキブリが生息していた割合は、褐色腐朽が見られた朽木が白色腐朽が見られたものに比べ有意に高く、直径が大きい朽木が小さいものに比べ有意に高いことが示された。しかし、朽木の樹種、木材腐朽菌、腐朽度について、いずれの区分に属する朽木にもオオゴキブリの生息が確認され、本種が利用する朽木の種類や腐朽段階はかなり幅広いものと推測された。