著者
泉 信人 伊藤貴康
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.3510-3523, 1999-09-15
参考文献数
8
被引用文献数
2

ISLISPはLisp言語のISO標準言語である. ISLISPのインタプリ夕とコンパイラを試作し TISLと名付けた. TISLシステムとそのベンチマークプログラムによる評価結果について報告する. ISLISPはScheme並みにコンパクトなCommon Lisp系の言語でオブジェクト指向機能を備えている. TISLインタプリ夕は入力されたプログラムを評価形式ごとに一度中間コードに変換しながら解釈実行を行う. TISLコンパイラは中間コードをC言語のプログラムに変換し インタプリ夕よりも高速に動作する1つの実行ファイルを作成するために使用される. また TISL処理系全体がC言語で記述されており パソコンやワークステーションへの移植性にも優れている. ISLISPインタプリ夕としてはOpenLispが存在するが TISLインタプリ夕はOpenLispよりも1.3?3.3倍高速であり TISLコンパイラはTISLインタプリ夕よりも1.0?5.5倍高速である.ISLISP is the ISO standard Lisp language. We implemented its interpreter and compiler, called the TISL system. In this paper, after explaining an outline of the TISL system, we report its experimental results, using Gabriel benchmark programs. The TISL system is implemented in the C language so as to allow TISL portable for various PCs and workstations. The TISL interpreter first transforms a form into intermediate codes, and the resultant intermediate codes will be actually interpreted and executed. The TISL compiler is realized as a compiling function that can be invoked under the interpreter and it compiles intermediate codes into C programs. For efficient implementations of object-oriented features of ISLisp we introduce "type inference" in implementing generic functions. Compared to OpenLisp (an ISLISP interpreter), the TISL interpreter is 1.3縲鰀3.3 times faster than OpenLisp and the TISL compiler is 1.O縲鰀5.5 times faster than the TISL interpreter.
著者
渡辺 佳友 伊藤 貴康
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 記号処理研究会報告
巻号頁・発行日
vol.94, no.79, pp.7-14, 1994-09-16

SchemeはLispの方言であり,コンティニュエーションをファーストクラスのオブジェクトとして扱うcall/ccを備えた関数型プログラミング言語である.この論文では,SchemeのサブセットであるCore Schemeに対してcall/ccを用いた繰返し的Schemeプログラムに基づくコンパイル法を提案する.call/ccを用いた繰返し的Schemeプログラムとは,再帰的な関数呼出しをlet文とcall/ccを用いて末尾再帰風に記述したプログラムである.この論文では,call/ccを用いた繰返し的プログラムによるコンパイルとCPS法によるコンパイルが,Core Schemeプログラムに対して同じコードを生成することを示す.
著者
新 大軌 吉田 亮佑 伊藤 貴康 大崎 雅史
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.101-107, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
7

本研究では、炭酸ナトリウムを添加した高炉スラグの反応に及ぼす水酸化カルシウムの影響について検討を加えた。水酸化カルシウムの添加によって高炉スラグと炭酸ナトリウムの反応は著しく促進された。また、高炉スラグの反応促進により、ペーストの流動性が低下することも明らかとなった。これは水酸化カルシウムと炭酸ナトリウムが液相で反応することで、炭酸カルシウムと水酸化ナトリウムが生成し、生成した水酸化ナトリウムによって液相のpHが大きく増加することによって生じているものであると推察した。さらに、モルタルの圧縮強度とペーストの積算発熱量の間にはある程度の相関関係が認められることを確認した。
著者
小村 昌弘 伊藤 貴康
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.287-288, 1994-03-07

公理的意味論や表示的意味論が様々な言語に対して与えちれているが、言語処理系の作成者にとって分り易く実用的な形式的意味論が求められている. そこで言語の操作的概念を直接表現し、英語で表記することで分り易さを実現したアクションセマンティクスがP.Mossesによって提案されている. 本稿ではアクションセマンティクスを用いてSchemeの形式的意味を与え、伝統的な表示的意味論と比較する. また、アクションセマンティクスによる記述が正しく動作することを確認するためにASI(Action Semantics Interpreter)を試作した.
著者
伊藤 貴康
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.38, no.10, pp.932-937, 1997-10-15
参考文献数
8
被引用文献数
5