著者
住谷 美登里 福島 幸子 福田 豊 瀬之口 敦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.218, pp.1-6, 2005-07-22
被引用文献数
2

日本国内空域では、現在29,000ft以上を飛行する航空機の垂直方向の管制間隔は2,000ftである。航空交通量の増加に対応するため、2005年秋に日本国内空域において29,000ft以上の垂直間隔を2,000ftから1,000ftに短縮するRVSM(短縮垂直間隔)が導入される予定である。航空機は出発前に巡航する高度を要求する。他の航空機との水平方向の間隔を確保するため要求高度とは異なる高度を管制機関から承認されることがある。RVSM導入により、このような場合において要求高度と承認高度の差である高度変更量が小さくなることが期待される。そこで、羽田、成田空港からの出発便が通過する地点での航空交通量、要求高度と承認高度について調査した。また簡単なモデルにてRVSM導入時の高度変更量の推定を行ったところRVSM導入前と比較して高度変更量が1/2以下になった.
著者
住谷 美登里 青山 久枝 山田 泉 ブラウン マーク
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.165, pp.1-6, 2013-07-19

航空交通の増大に伴い、空港面の交通においても航空交通の効率性向上を目指した空港面の運用の検討が必要となっている。そのため電子航法研究所では、出発便の混雑時の地上走行による離陸待ち等の滞留の軽減策を検討している。本稿では、日本で最も離発着便が多い羽田空港を対象に、まず空港面交通状況を把握するために、空港面地上走行データを用いて、滑走路離着陸数に関する分析結果を報告する。次に、出発便の離陸時刻を予測し、離陸待ちによる滞留を軽減するように滑走路離着陸数の予測に基づいて駐機スポットからの出発時刻を調整する手法について提案する。そして、この手法について電子航法研究所が開発した空港面交通流を模擬するシミュレータを利用して、検証した。その結果、離陸待ちしている便数および離陸待ちによる滞留時間が軽減されたことが示された。
著者
住谷 美登里 青山 久枝 ブラウン マーク 山田 泉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.162, pp.1-6, 2012-07-20

航空交通の増大に伴い、航空交通の効率性向上を目指して、空港面の交通においても空港面交通管理手法の検討が必要となっている。電子航法研究所では日本で最も離発着便が多い羽田空港において、出発便の混雑時の地上走行による離陸待ち等の滞留の軽減策を検討している。本稿では、まず羽田空港の空港面監視データを用いて、空港面交通分析を行った結果を報告する。次に、空港面交通管理手法の検討のために電子航法研究所が作成している空港面交通流を模擬するシミュレータの概要を説明する。そして、出発便の滞留緩和策の一つである駐機スポットからの出発時刻を調整する方法をシミュレーションで検討した結果の例を示す。
著者
ブラウン マーク 青山 久枝 山田 泉 住谷 美登里
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.407, pp.9-14, 2012-01-19

独立行政法人電子航法研究所では、羽田空港の交通流の改良を目指して交通流を分析し、改良方法を評価するためにシミュレーションモデル開発を行っている。忠実な交通流シミュレーションを得るため、各フライトの駐機スポットと駐機時間情報が必要である。スポット情報はSMAP(Spot Management and Planning:スポット総合調整サブシステム)とODAP(Online Data Archive Processor:運用情報管理サーバ)の二つの独立した航空管制情報システムから得ている。しかしながら、この二つのシステムのスポット情報に矛盾や欠陥が時々発生する。この場合、空港面監視レーダの航跡データからスポット位置を推定しスポットの利用状況を推定する可能性を検討した。本稿は羽田空港のSMAPとODAPスポット情報と空港面監視レーダ航跡データから推定したスポット位置の特徴を求め、駐機時間の解析を報告する。
著者
住谷 美登里 長岡 栄 天井 治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.250, pp.27-32, 2002-07-19
被引用文献数
2

洋上航空路の北太平洋ルートではADS(自動従属監視)システムが試験運用されている。ADSは機上で測定された位置情報等のデータをVHFまたは衛星を介して自動的に管制機関に送信して監視をおこなう技術である。このデータ通信の一方法として航空機間でVHF帯の通信を利用したデータリレー方式が検討されている。航空機がこの方式で通信できるかどうかは他機が通信覆域内に存在するかどうかによる。そこでまず実測データをもとに北太平洋ルートの特定空域内にいる航空機の数を調査した。次に通過時刻をもとに航空機の3次元位置を推定し、最も接近した航空機間の3次元距離を調査した。本稿ではその結果を報告する。