著者
八木 伸行 福井 一夫 榎並 和雅 佐々木 信之 金野 雄二 斉藤 英貴 伊藤 泰雅 富田 龍一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路
巻号頁・発行日
vol.93, no.288, pp.37-44, 1993-10-22

標準TV信号とハイビジョン信号に適用可能なビデオレート映像信号処理プロセッサLSI(HD-Picot)を開発した.本LSIは,演算器間の可変パイプライン構造,プログラム同期制御方式,プロセッサ間同期機構など映像信号処理に適したアーキテクチャを有し,映像信号処理指向の各種演算を,マイクロプログラム(最大32kワード,各48bit幅)により,37.125MHzの速度,24bit精度で行う.2個のALU,2個の乗算器に加え,アドレス演算回路を有しており,データメモリ(最大2Mbyte)の書き込み, 読み出しと同時にデータ処理を行うことができる.本LSIは,約123kゲートの回路規模でCMOSゲートアレイを用いて作られている.
著者
佐々木 信之 並川 巌
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.1230-1239, 1991-10-20
被引用文献数
6

マラソン中継において, 現場から送られてくる映像信号を処理して計測, カメラ制御を行うシステムを構築した.このシステムは計測用の特殊な映像を用いることなく, 通常の放送用の映像を処理してマラソンランナーのピッチ周波数を計測し, さらに, 中継用カメラのリモート制御を行うものである.このために必要な画像処理は, 2値変換, 面積計算, 動きベクトル検出, クロマキー, 縮小拡大, 領域検出, FFTなどであり, 汎用映像信号処理システム-Picotシステムを使用して実現した.Picotの持つ汎用性のため, 必要とされる各種処理を極めて短時間に効率良く開発することができた.
著者
大墳 聡 佐々木 信之 長谷川 貞夫 原川 哲美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.100-108, 2010-02-01

小型の振動モータ6個1組を体の任意の部位に装着し,振動によって点字情報を読み取る体表点字の研究を行っている.本論文では,はじめに背中と上肢での振動モータの弁別距離を測定した.その結果,2点で弁別できた距離でも3点では弁別できないことが分かった.そして振動による点字の読取りを考慮したときに背中では12cm,上肢では20cmの間隔が必要であることが分かった.体表点字におけるモータの駆動パラメータは振動継続時間T_m,点字1マス内振動間の休止時間T_s,マス間振動休止時間T_nの3種類がある.本論文では,これらパラメータと点字読取りの関係を明らかにするために,3人の被験者にて背中と上肢でそれぞれのパラメータを変えて単語の読取りの測定を行った.測定から現在の読取りは,1マス0.7〜1.6秒であった.また各振動パラメータの特徴を解析した.そして誤った振動パターンを解析することで,点字マスの真ん中の点に関する振動が誤りやすいことを確認した.