著者
山内結子 加藤大一郎 野口 英男 阿部 一雄 榎並 和雅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.63, pp.31-36, 1995-07-14
被引用文献数
4

スポーツなどの生中継において、カメラの映像だけではわかりにくいボールなどの対象物の3次元位置を正確に伝えるために、三角測量の原理を用いて軌跡表示システム「ショットビュー」を開発した。操作する2台のカメラの角度と、カメラ間の距離から位置計算を行なう手法を取っており、システムに必要なカメラ角度の粘度を求めて、ゴルフボールの弾道を可視化する実験を行なった。その結果、カメラの設置位置と、表示に制限を加えることにより、ゴルフ中継への適用を可能にしたので報告する。また、放送用にリアルタイムのシステムを構築し、実験機を使用して放送した例について紹介する。This paper describes a newly developed real time locus indication system for golf ball in flight. The system, named "Shot View", detects the three dimensional position of the ball according to triangulation principles using the motion angle of two cameras to track the ball, and indicates the locus on a course layout background. The experiments conducted to ascertain its applicability to golf, and the system has been applied to long drives shots at a distant hole during several golf broadcasts.
著者
八木 伸行 福井 一夫 榎並 和雅 佐々木 信之 金野 雄二 斉藤 英貴 伊藤 泰雅 富田 龍一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路
巻号頁・発行日
vol.93, no.288, pp.37-44, 1993-10-22

標準TV信号とハイビジョン信号に適用可能なビデオレート映像信号処理プロセッサLSI(HD-Picot)を開発した.本LSIは,演算器間の可変パイプライン構造,プログラム同期制御方式,プロセッサ間同期機構など映像信号処理に適したアーキテクチャを有し,映像信号処理指向の各種演算を,マイクロプログラム(最大32kワード,各48bit幅)により,37.125MHzの速度,24bit精度で行う.2個のALU,2個の乗算器に加え,アドレス演算回路を有しており,データメモリ(最大2Mbyte)の書き込み, 読み出しと同時にデータ処理を行うことができる.本LSIは,約123kゲートの回路規模でCMOSゲートアレイを用いて作られている.
著者
合志 清一 蓼沼 真 本田 稔 岡田 清孝 榎並 和雅
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.737-746, 1991-06-20

1125本/60Hz HDTV信号(ハイビジョン信号)を6MHzの帯域で放送可能なNarrow MUSEを開発した.本方式は, ハイビジョン信号を米国FCCの決定による地上放送システムATV(Advanced Television)の条件に合うように, RF帯域として6MHz以下で伝送することを目的としたシステムである.本方式開発のために, 帯域圧縮の原理を検討し, コンピュータシミュレーションを行い, 機器の試作を行った.この結果, Narrow MUSEはATVとして充分な性能を持つことが実証された.本論文では, Narrow MUSEのベースバンド処理について報告する.
著者
花田 彰 蓑毛 研 中村 章 西田 泰章 天野 裕治 小林 和正 中須 英輔 渡辺 馨 榎並 和雅
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-16, 2002
参考文献数
3
被引用文献数
5

NHKでは地上デジタル放送用の番組送出設備開発の一環として、TS伝送シームレス切り替え装置(以下TSスイッチャと呼ぶ)の開発を進めている。地上デジタル放送の番組配信回線は、放送波TS(MPEG2トランスポートストリーム)信号で伝送することにより放送回線経費の大幅な低減、マスターシステムのコンパクト化が期待される。TSスイッチャは、この放送波TSに対してローカル番組のシームレスな切り替え送出、映像スーパー、音声ミックス、字幕信号伝送多重、局間制御信号(Net-Q)の伝送多重などを行うもので、地域放送局の番組送出マスターシステムのキーデバイスとなる。
著者
金 淵培 柴田 正啓 江原 暉将 榎並 和雅
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.1585-1592, 1996-10-20
参考文献数
13
被引用文献数
5

本論文では, 素材映像の内容を普通の日本語文で記述したスクリプトを用いて, 必要な素材映像を検索し, それらを時間軸上のどこへ配置するかを粗く決める編集=粗編集を行う映像シーケンサについて述べる.制作者は, 所望の素材映像の内容を日本語文で記述し, 個々の記述文を時間順に並べたリスト形式のスクリプトにより, 番組の構成を映像シーケンサに入力する.映像シーケンサは, 日本語を使ってインデキシングされた素材映像のデータベースを検索し, 適合する部分映像(カット)を切り出し, 順に再生することにより, 番組の概略を提示することができる.このスクリプトは, 普通の日本語で素材映像を指し示すため, スクリプトの可読性は極めて高くなる.この結果, 映像シーケンサを用いて, スクリプト上での番組の構成の概念的な検討と, 実際の映像を見ての具体的な検討を同時に効率的に行うことができる.
著者
榎並 和雅 岸野 文郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.93, no.5, pp.363-367, 2010-05-01
被引用文献数
4

超高精細大画面映像や立体画像をはじめ,サラウンド音声,五感通信など超臨場感に関する技術によって実現される超臨場感システムは,映画,放送などのエンターテイメントへの応用だけでなく,遠く離れた場所からでも同じ空間を共有し,互いにその場にいるような自然でリアルな対話や作業が可能になるため,遠隔会議,遠隔医療,テレビショッピングなど様々なところに適用できる可能性がある.本稿では,こうした超臨場感システムへの期待と応用分野,実現に必要な技術,普及促進のためのフォーラムの活動について紹介する.