- 著者
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佐々木 棟明
- 出版者
- 日本教育情報学会
- 雑誌
- 年会論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.7, no.2, pp.123-130, 1991
コンピュータを認知テクノロジーの一つとして,中学校数学の図形指導に効果的に利用することを考え,本校の生徒を被験者として実験することにより,その有効性を検討した。その結果,紙と鉛筆による従来の学習には,今日のコンピュータでは実現できないすぐれた機能があることがわかった。その一つは「問題に探りをいれる」ことである。それは,コンピュータは発見に直接寄与するよりも,仮設の検証に有効であることを意味している。人間とコンピュータの限界とすぐれた機能を認識し,紙と鉛筆という強力なこれまでの認知テクノロジーと新しい認知テクノロジー,コンピュータとがそれぞれ補完し合うように学習に利用することが,数学教育へのコンピュータの有効な活用方法になると考えられる。