著者
佐々木 由佳 仲村 永江 長澤 佳恵 宮田 律子 城戸 麻那 井上 睦 馬服 つかさ 田村 恵理 山田 晴彦
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.129-136, 2017 (Released:2018-03-17)
参考文献数
17

【目的】単眼の単焦点IOL挿入眼の4.0mから0.32mの各距離での裸眼視力を測定し、IOLの性能の違いから距離別視力に違いが生じるのかを検討した。【対象および方法】2012年10月から2016年8月に当院にて白内障手術を行った症例のうち、遠見裸眼視力0.7以上、屈折値S±1.00D未満、C-1.00D以下、瞳孔径3mm以下の75例97眼(平均年齢73.92歳)の距離別裸眼視力(logMAR)を後ろ向きに比較検討した。距離は、4.0mから0.32mまでの12段階とした。また遠近視力差を算出し、4種類のIOL間で比較した。Bonferroni/Dunn検定(p<0.05)の多重比較検定を用いて統計処理を行った。【結果】術後屈折平均値はS+0.06±0.34D、C-0.53±0.35D、瞳孔径平均は2.33±0.34mmであった。全てのIOLにおいて4.0mから0.8mは比較的良好な視力が得られ、近距離になるにつれ視力は不良となる傾向がみられた。また各IOL間で遠近視力差を比較したところ、有意差は見られなかった。各距離別にlogMAR値を比較すると、4.0mから1.0mの各群間に有意差はなかったが、4.0mから1.0mはいずれの群においても0.8mから0.32mの各群との組み合わせで有意差があった。また0.8mから0.32mのいずれの組み合わせにおいても有意差があった。【結論】遠見に焦点を合わせた単焦点IOLにおける裸眼視力は、4.0mから0.8mでは比較的良好であった。また今回用いた評価方法ではIOL間での差はなかった。
著者
佐々木 由佳 安藤 豊
出版者
名古屋大学農学国際教育協力研究センター
雑誌
農学国際協力 (ISSN:13475096)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.53-57, 2012-03

山形大学農学部の国際協力に関する取り組みは2つある。一つは国際的視野を有する学生の育成、もう一つは留学生・研修生の受け入れである。前者の例として、英語によるプレゼンテーションおよびコミュニケーション能力の上達や発展途上国を対象とする国際理解を目指したプログラムがある。また、大学間・学部間の交流協定に基づく国費による短期海外派遣、サマースクールも行っている。留学生・研修生の受け入れは、国際協力に興味関心のない学生に対して有効であると捉えている。留学生や外国人研修生と常に交流している学生は文化や習慣の違いを肌で感じ、外国人や英語に対するためらいがなくなるようである。しかしこれらの取り組みは歴史が浅く、明確な成果は得られていない。一方、取り組みを継続するには予算確保が重要な課題となる。さらに、JICA や地元自治体との連携を調整する専任のコーディネータの配置などが重要と考えられる。The purposes of international cooperation of Faculty of Agriculture, Yamagata University are to educate Japanese students with a broad outlook on international view point and to train foreign students as graduate students or as trainees of special course. For Japanese students, there are some lectures, e.g. presentation in English and deepen understanding of developing countries, and some programs, e.g. visiting foreign countries as a summer school. Foreign students or foreign trainees affect Japanese students who have little interest in international cooperation. They raise awareness about international cooperation through exchange between foreign and Japanese students daily life. However, we have little history about international cooperation, definite results are not clear yet. To achieve brilliant successes, these programs should be carried out continuously.