著者
長谷川 真里 堀内 由樹子 鈴木 佳苗 佐渡 真紀子 坂元 章
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.307-310, 2009-05-01 (Released:2009-07-04)
参考文献数
11
被引用文献数
3 6

A multidimensional scale for measuring empathy in elementary school children was developed and its reliability and validity investigated. Results indicated adequate internal consistency and temporal stability of the scale, suggesting it had good reliability. Correlations with Prosocial Behavior and Social Desirability Scales indicated sufficient validity of the scale. In addition, results of confirmatory factor analysis supported the Davis finding (1983) that empathy had four components. Development of empathy in elementary school children, as well as problems such as children's acquiescence set were also discussed.
著者
佐渡 真紀子 鈴木 佳苗 坂元 章
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.77-80, 2005
被引用文献数
2

本稿の目的は, 日本のテレビ番組における暴力および向社会的行為描写の内容分析を通じて, テレビ番組の批判的視聴能力を向上させる教育プログラムの開発に資する情報を得ることである.米国のNational Television Violence Study(1996-1998)の研究枠組みをもとに開発したコード化基準とコード票を用いて, サンプル・ウィークからランダムに抽出した280時間分の放送時間帯の番組に描かれた暴力と向社会的行為の頻度と文脈を分析した.その結果約7割の番組に暴力描写があり, 特に子どもが好んで視聴するアニメ番組では暴力行為が多く見られた.向社会的描写を含む番組は45%にとどまり, 行為の学習を促すような描写が少なかった.
著者
長谷川 真里 堀内 由樹子 佐渡 真紀子 鈴木 佳苗 坂元 章
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.105-108, 2006

本稿は,日本のテレビ番組の内容分析によって現在のメディア状況を明らかにし,メディア・リテラシー教育に必要な情報を得ることを目的としている.米国のNational Television Violence Study(1996-1998)をもとにコード化マニュアルとコード票を作成し,2003年と2004年の2時点,各1週間の中からフィクション番組を抽出し,向社会的行為にかかわるキャラクターの特徴について内容分析を行った.その結果,向社会的行為実行者はあまり魅力的なキャラクターとして描写されておらず,観察学習の促進要因は乏しかった.また,おおむね女性よりも男性の描写数が多く,現実との乖離も示唆された.最後に,悪人キャラクター,善悪複合キャラクターに対する報酬はほとんどなかった.